エントロピー(ほっておくと体はゆがむ?)
ちょっと前に読んだ帯津良一先生の「ホリスティック医学入門」に「西洋医学がエネルギーの医学なのに対して、東洋医学はエントロピーの医学」というくだりがあります。
エントロピーという言葉、耳にするのは初めてではなかったのですが何のことやら知りませんでした。世の中の物事は手を加えないとだんだんと秩序が乱れる、これをエントロピーが増大している、というのだそうです。
部屋をほったらかしにしているとだんだん散らかってくる。書棚も気がつくと本があっちこっちしている。資料がいつの間にやら山積みになってくる・・・・。こういう状態をエントロピーが増大している、というのだそうです。
人の体も同じことでほっておけば老廃物はたまり、細胞は老化して秩序はなくなり病気をしやすくなる。悪い所にエネルギーを送って病気をやっつけるのが西洋医学なら、体の秩序を整えて、病気が治りやすい環境を整えるのが東洋医学だ、というのが帯津先生の言わんとされるところだと思います。
体のゆがみ、という観点からこれをみるとどうか。以前書きましたように地球は回転していますから、その上で生活している生物は当然その影響を受けている。具体的にいえば左右対称の生物はありえない、ということになります。すべての生けとし生けるものは地球の自転に合わせて体をゆがませつつ生きていることになります。
内緒話をしますと人の体のゆがみ(といっていいものかどうか)には大まかな傾向があります。うつ伏せになって寝てみると、たいていの人は右足が短い。腰の悪い人の骨盤がゆがんでいるとはよく言われているのですが本当のところは健康な人の骨盤だって左右対称じゃあないのですよ。たぶん利き手なんてのも地球の自転との関係で説明可能なのでしょう。
手技療法に限らず代替補完療法というのは、人間の運動器系にアプローチしてゆがみを修正するものだというくくり方をできると思うのですが、それは体を左右対称にすることを目的としていないように思います。テーブルの上で左右対称に整えられた人の体は立ち上がった途端に地球の自転の影響を受け始めます。
せっかく治療したのにまたゆがんでしまった、というのではなくむしろ地球に自転とシンクロするように流れて動いてゆくことが本来の体の機能ではないか。その流れを阻害しているもの(ストレスや外傷によるイレギュラーなゆがみ)をリセットするためにこそ手技療法はあるのではないか。
エントロピーの増大、というのは結局ゆがみがひどくなることではなく、流れが妨げられることなのでしょう。
書棚のほうは読んだ本を元あったところに戻せばいいだけの話なのですが。
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