ワッハ上方と療養費
ワッハ上方の移転に関しいくらかのニュースが流れました。
ご存じでない方のために書いておくと同施設は上方演芸の資料館です。関連の資料や映像などを集めた博物館、資料館の意味合いのある施設です。
現在、なんばグランド花月の向かいにあるワッハ上方を新世界の通天閣に移転させる案が持ち上がり、大阪府のこの決定にあちこちから反発の声が出ている、といった状況です。
反発しているのは同施設の入居ビルの家主であるところの吉本興業、資料を提供している毎日放送などと言ったところでしょうか。
さて、仮にワッハ上方が新世界に移転して困るのは誰でしょうか?
家賃収入が消滅する吉本興業はもちろん反対でしょう。「お笑い」を放送して収益をあげている放送会社がこれに追随するのも当然かもしれません。では、一般の府民はどうか?
ワッハ上方、行ったことあります?一度だけでなくリピーターとして?展示されている芸人さんゆかりの品を眺めたり映像資料で昔の芸人さんの在りし日の芸を見たり、そんなことします?
上方の文化がどうのこうの、とマスコミやら文化人(?)やらが何か言っているようですが結局のところ吉本興業の提灯持ちにすぎません。そして吉本は終始一貫、カネの話しかしていません。
早晩、ワッハは移転するでしょう。移転の前後には多少ニュースにはなるでしょうがそれだけのことです。一般の府民にとってなければべつにそれで構わない。昔の芸人さんの芸はたとえばDVDで販売されています。それを買って見ればすむことに巨額の費用をかける必要はない、そう大阪府は言っているわけです。
ひるがえって我が柔道整復業界です。現在「学の構築がどうのこうの」と言っているのは要するに柔道整復師の独自性、有用性を主張して生き残りを図るためでしょう。もっと簡単に言ってしまえば療養費(健康保険)の取り扱いを守るためでしょう。
でも、いくら有用なものでも今の世の中では消滅する運命をまぬかれることはできません。もし、柔道整復師が健康保険で生き残りをかけるのならば「経済性」をアピールする以外にありません。そして現在、柔道整復師が療養費の扱いを認められているまさにその理由が「経済性」なのです。
「柔道整復師の施術を受けていればすむことに医療費をかける必要はない」
だから臨床整形外科学会は柔道整復師を攻撃するときにその療養費の額の大きさをことさらにアピールしているのですよ。誰か経済学のわかる柔道整復師がこのテーマで研究しないかなあ。
新世界に移転した際にワッハの展示から前田五郎師匠の資料が(あるのかな?)削除されないよう祈るワタシです。
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