剝離骨折再び
以前よそで書いたことがあるのですがうちの長男が中学生の頃、骨盤骨の剝離骨折を起こしたことがあります。剝離骨折というのは筋肉の急激な収縮で骨に筋肉がくっついているところが少しめくれたようになるタイプの骨折です。中・高校生の骨盤に起こることが多く、スポーツの最中に突然股関節やソケイ部に痛みを訴えることがあります。骨折、とはいいながら普通に生活できますし、特別な処置をしなくても数週間安静にしていればそれだけで治ってしまいます。たぶん、骨折したという意識もないままに骨盤の痛みをやり過ごしている子も多いと思います。長男がやったのは下前腸骨棘という部位の剝離骨折でふつうサッカーなんかで起きるのですが学校の柔道の時間に起こりました。ちょっとでも楽にしてやろうと思って治療法を考えました。この骨折は大腿直筋(太ももの筋肉、大腿四頭筋の一部)が急激に収縮することのよって発生します。この筋肉は股関節を曲げる働きと膝関節を伸ばす働きをします。膝の屈伸がしにくい時の矯正法で股関節にかかる筋肉の緊張も緩むのでは、と考えて治療してみると見事ソケイ部の痛みは軽快しました。そして昨日のこと、「またソケイ部が痛い。」と長男が言います。彼は武道系のクラブに入っていて、蹴りを入れたとたんに痛み出した、と言います。一年前と同じ治療法で無事におさまりましたが、これからが思いやられることでありました。あんまり無茶はしないでね。
PR