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大阪市西淀川区にあるクラニオセイクラル専門の整骨院院長のきまぐれ日記

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シャベルとスコップ(骨折の名前について)

秘密のケンミンショーというテレビ番組については何回か書いたことがあります。

最もいじられるのがなぜかケンミンではない大阪府民です。今日もちょっと見ていると大阪人のスコップとシャベルの呼び方がおかしいのだそうです。「大阪府民は庭いじりに使う方をスコップ、工事に使う大きい方をシャベルと呼ぶ。」というのに他県民が大笑いしていました。

正しい呼び方がどっちなのかは知りませんが骨折の名前で同じような話はあります。

ゴルフをしている人が首の付け根に痛みを訴えることがあります。繰り返しクラブを振っていると頸椎の筋肉がつく突起(棘突起)が疲労骨折を起こして痛みがおきます。

骨折と言っても安静にしていれば治るものなのですがゴルフをしている人のほかに工事でシャベル(大きい方)を使った作業をしていても起こることがあります。

この傷病には英語ではCray Shoveler’s Furactureという名前が付いていますが日本語では「スコップ作業者病」です。

シャベルとスコップの使い分けは大阪人の方が本家に近いような気がするのですがどうでしょうか。

でもスコップとかシャベルってどっちも英語なんでしょうか?
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インターネットはアガスティアの葉か?

何かについて「知っている」というのはある程度の知識なり経験なりをそのことについて持っていることを指します。実際に経験がなくてもそれに関する本を読んだり話を聞いたりして初めて「知ってる」になるでしょう。

これが変化してきていることは何度か書きました。あるサイトを検索すればそこに載っていることを知っているだけでも、そのことについて「知ってる」という子が出現しています。

最近ではさらに不思議なことになっているようです。何かについて尋ねられるとやおらインターネットで検索を始めるのだそうです。

たとえば私がパソコンを買おうと思ったとします。Aという機種とBという機種とどっちにしようか迷ってパソコンに詳しい友達に尋ねる、ということはよくあるでしょう。

そういう場合、友達は「Aと同じメーカーのパソコンを使っているけれど使い勝手がいいよ」とか「インターネットを見てメールのやり取りをするだけならBで十分と思うよ」といった自分の経験とか知識を私に教えてくれる、というのが従来のパターンでした。

ところが最近では「AとBとどっちがいいと思う?」と聞かれると、両方の機種のスペックをインターネットで検索して両者を比較しながらそれぞれの長所と欠点を解説するパターンが増えているようなのですよ。

そんなことは量販店に行って店員さんに聞けばいいことです。私がききたいのはパソコンに詳しい友人の経験であったりそれに裏付けられたパーソナルな知識であったりするわけなのですが最近ではそういったやり取りが困難になってきているようです。

知識、というか人間の行動がインターネット上の情報を取り次ぐだけの関係になって行きそうで怖いです。

 

幸せってなんだっけ?(柔道整復学の方向性はまちがっている)

柔道整復師を目指す学生たちを教えていて思うのですが、彼らは本当にいろんなことを知っています。

私たちが学生のころと比べると教わる内容の質、量ともに比較になりません。彼らに羨望を禁じえないのですが、ひょっとすると現在のような膨大なカリキュラムでは私はついていけないかもしれません。

ところで彼らが授業で使用する「柔道整復学」の教科書が改訂されたのですが(現在の一年生から使用しています)内容を見ているとどうしても疑問に感じることが多いです。

まず、ウエートの大半を骨折と脱臼が占めていること。これは「骨折や脱臼を整復できてこそ柔道整復師」という一見もっともなスローガンによるものでしょう。業界団体も学会も教育する側もたぶんそう考えて教科書を改訂し、カリキュラムを作ったのだと思います。

でも、実際問題として骨折や脱臼に対する施術をこれからの柔道整復師が行っていく可能性は限りなくゼロに近いと思います。

その理由は以前も書いたとおり、現在の医療システムでは柔道整復師が骨折脱臼を診るためにはハードルが多すぎます。

これだけ医療が発達した現在において(わざわざ医療機関を受診してからでないと柔道整復師は骨折、脱臼の患者さんを診ることはできません)麻酔や画像診断の恩恵なしに骨折や脱臼の施術を行うことにどれほどの意味があるのでしょうか。

意味、というのはもちろん患者さん側のメリットを指します。

学問として外傷を学びたい、というのなら話は別なのですが柔道整復師は臨床の現場で実務を行うための資格です。実際には使用することのない知識をいくら詰め込んでもそれは患者さんの役に立つのか、という話ですよ。

学の構築、というのが柔道整復師業界、学会挙げての目標なのですが知識をたくさん持っていることが「学問」であるかというとそれは違います。本を見れば載っていることをいくら詰め込んでもそれはマニアの世界です。

その知識で人を幸せにできるのがプロというものではありませんか。

ついでに言っておけばその知識のレベルについても私は大いに疑問を持っています。たとえば上腕骨近位端部の骨折の記載が一般的なNeerの分類を全く無視していたり、上腕骨顆上骨折でのレントゲン所見のファットパッドサインの記載が誤りだったり、医師と共通の認識を持つのにもあんまり役に立ちそうにありません。

レベルの高い知識を得たつもりで頭でっかちになってしまった柔道整復師も、ハナから金もうけの手段として割り切っている柔道整復師も、何のための資格であり知識なのかをもう一度考え直してみるべきでありましょう。

ミミクリー(擬態)

どこかの国のオリンピック代表選手が服装のことであれこれ非難を浴びています。増長させるだけさせておいて、いきなり手のひらを返すように「自覚」とやらを求められても当の本人もなんでそんな問題になっているのかわからんでしょう。

TPOというのはもちろん大切で講義の際や学会にラフな服装で出向くことは常識以前のモンダイでしょう。ごくたまに学会で自分の教えている学生がネクタイを締めていないのを見かけると、こちらのほうがいたたまれない気持ちになります。

ただ、施術の際の服装は以前にも書きましたように私はジーパンにトレーナーかポロシャツです。

かつては白衣を着ることにはそれなりの格式があったのですが現在ではそれよりも衛生や作業効率が重んじられるようになり、白衣そのものの持つ意味は薄れつつあります。看護師さんのナースキャップが廃止されつつあることなどもその表れでしょう。

ただ、一般の人には白衣がそれなりの権威をもって見られていることも事実のようで、血圧を測るときに白衣を着た人が測ったほうがそうでない場合よりも患者さんの血圧が高かったりすることがあるのだそうです。

そのためかどうか、無資格のセラピストのほとんどが白衣を着たがります。彼らの施術所のホームページを見てみると白衣に身を包んだ写真がドーンと載っています。そうしてほとんどと言っていいほど何らかの権威付けが行われています。

曰く、カイロプラクティック(オステオパシーでもいいや)はアメリカでは医療として認めれれている。ドクターとして認められている。そんなに医師になりたいのなら勉強して医学部に行けばよかろうにそういう治療師に限って週に一回のスクールに半年通った程度の勉強しかしていなかったりする。

自信のなさの裏返し、であったりもするのかもしれません。

私が白衣を着ないのは「オレは自信にあふれたセラピストだゾ」と主張したいからではなく、じぶんのやっていることは「医療」とは違うカテゴリーに分類されるのだろうと考えているからです。

柔道整復が「医療」に分類されるのかどうかは議論のあるところですが、それとは関係なくクラニオセイクラルという手技はきっと医療ではないのだと思います。

考えてみればうちにおいでのクライアントあっちこっちの病院で白衣を着た先生に(これこそ本物の権威でしょう)診てもらってそれで改善しなかった方々なのですから権威なんてどうでもいいことなんだと思います。



手技療法は罰ゲームか?

時々テレビ番組で足裏マッサージを芸能人が受ける、というシチュエーションがあります。効果的な治療、というよりは受け手の芸能人が痛がる様子を見て笑いのネタにする、というのが多いです。

昔は整体系の手技療法がその手の番組にはよく出ていて、「たけし軍団」が首や腰をバキバキ鳴らされて悲鳴を上げるシーンはあんまりバラエティを見ない私が記憶しているくらいですから結構頻繁に放映されていたのでしょう。

一番情けなかったのが二人の「整体師」がお互いに手技を掛け合って「どちらがたくさん相手の骨を鳴らしたか」を競うというお利口な企画です。

このときのレフェリーが某整体学校の幹部。このときはどっかの自治体の議員さんだったとおもいます。

いまでも時折メディアに顔を出して「カイロプラクティックの法制化を」なんてことを言っていますがそんなつもりが全然ないからこそそんなくだらない番組に出演したのでしょう。

手技療法の資格制度がどうの、という話は今回は抜きにして、人の体を預かる責任とか自分の職業に対する尊厳とかを持たない人を治療師とはよんでほしくないものです。

その手の番組が放映されると「どこでもいいからボキボキ鳴らして」というヘンタイが来院して(しかも保険証を持っていたりする)追い返すのに往生したものです。

足裏マッサージでも痛いのを喜ぶ趣味人に難儀しておられるのでしょうか。

この手のパフォーマンスが手技療法にとって(認知度を上げる、という意味合いでも)百害あって一利もないのは明白でしょう。

バラエティの罰ゲームに歯科医師が登場して芸人さんの歯を削る、というパフォーマンスが番組として成立しえないのと同じ理屈だ、と断言できないのが情けない話なのですが。

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プロフィール
HN:
かなや やすひろ
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性別:
男性
職業:
柔道整復師
自己紹介:
大阪市在住。医療系専門学校で教えるかたわら自宅兼のちっこい治療院でクラニオセイクラルのセッションを行う。好きなこと:講義すること、治療すること、飲むこと。嫌いなこと:お医者さんごっこ
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