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大阪市西淀川区にあるクラニオセイクラル専門の整骨院院長のきまぐれ日記

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中川家のように

漫才コンビの中川家が得意としていた演目に「電車の車内放送のものまね」というのがあります。

なるほど車内放送では、一種独特のイントネーションで「次は新大阪」なんてことを言っています。(最近阪神電車はあんまりくせのあるイントネーションがなくなったように思います)

似たようなイントネーションでアナウンスを行う職業というのはいくつもあって、近所のスーパーマーケットでタイムサービスを行う際も、廃品回収や移動販売(焼き芋やわらび餅など)が町内を回る際も独特の節回しで客を呼びます。

なんであんな節回しになるのか、というのをテレビのクイズ番組でやっていて、こたえは「雑踏の中で他の会話に紛れてしまわないため」なのだそうです。一般の会話とは違うイントネーションでアナウンスすることで聞き手の注意をひきつけるという説明がされていて、私は大層納得したものです。

最近では町中でクイックマッサージのチェーン店舗がおんなじようなイントネーションで呼び込みをしています。業界の中では大手のところです。呼び込みをしているのはたいてい若い女性でそんなに大きな声で呼び込みをしているわけではないのですが結構目(耳?)立ちます。企業努力、というやつでしょう。

新年になってTOMOの実家に行ったのですが、近所の整骨院がおんなじ節回しで客引きをしているのだそうです。「マッサージ30分、300円。」というのを例のイントネーションでやっている、というのです。もちろん実費では到底ペイできない値段ですからまともな治療院でないことは明白です。

前に入っていた店舗(飲食店)が出て二日後くらいに開業した、というのですから驚きのスピードです。きっと長く続けるつもりもないのでしょう。ちょうど商店街のしもた屋で家庭用電気治療器の実演販売をするようなものなのだと思います。

さらにあろうことか、道行く女性を呼びとめて「お願いします。」を連呼していたというのです。もし、「ニーズの掘り起こし」のつもりでこんなことをしているのであれば治療院経営も何にもわかっていないお利口さんが経営なさっているのでしょう。

私からのお願いです。どうか柔道整復業界から消え失せてください。

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骨を接げない「ほねつぎ」はカッコ悪いか?

柔道整復師、という正式名称よりも「ほねつぎ(屋)」という呼び方のほうがかつては一般的でした。町中では白地に赤抜きで「ほねつぎ」と記した看板をよく目にしたものです。

脱臼、骨折の患者さんに対するプライマリケアとして柔道整復がかつては機能していたということでしょう。

さて、最近の業界関係者(業界幹部や学会に携わる偉ぁい先生方など)が事あるごとに嘆いて見せるのが「最近の柔道整復師は骨を接げなくなった」「骨を接げる‘'ほねつぎ’を育てなければならない」ということです。

本気でそんなこと思ってますの?

柔道整復師法で「脱臼、骨折の幹部に施術を行う際は医師の同意が必要である」と定められています。具体的にはどこかで転んで手の骨を折った患者さんが「ほねつぎ」の施術所を訪れた場合、施術の前に医師の診察をうけなければならないということです。(医師の診察を受けるまでほったらかしということではなく、患部を応急手当として整復することはできます)

しかるのち、医師が「柔道整復師の施術を受けてもかまわない」という同意をして、初めてこの患者さんは柔道整復師の施術を受けることができるわけです。

復習すれば接骨院を訪れた患者さんは、医家と接骨院との間を往復しなければ接骨院で施術を受けられないことになります。

何か特別の事情がなければわざわざ医科から接骨院へもう一度戻るつもりにはならないというのが普通の人情でありましょう。

しかも応急手当としての整復も、医科であれば麻酔下、透視下(レントゲンを見ながら)行うことができるものを接骨院では文字通りの徒手空拳で行わなければなりません。骨折や脱臼の整復を医師が行うことの少なかった昔ならともかく、これだけ整形外科の発達した現在にあっていかほどの意味があるでしょうか。

もちろん優れた整復技術をお持ちの柔道整復師の先生がおられるのも知っています。私が柔道整復師の学校に通っているときのこと、祖母が叔母の家に遊びに行って転んで前腕両骨骨幹部骨折、というのをやりました。

この部位は徒手整復が困難で、手術を行っても機能障害を残しやすい骨折です。叔母が祖母を接骨院につれていったと聞いたとき、正直私は不安でした。

ところが、です。祖母の骨折は完全に治り、生涯にわたって全く不自由を感じることはありませんでした。

こういう技術は当然尊重されてしかるべきなのですが、高度な技術であればある程習得のためには経験を積まなければなりません。そして現実問題として前記の事情によって接骨院を訪れる骨折患者さんの数は極端に減少しています。正直な話、次の世代にこの技術が伝わるとは考えにくいです。

骨折の整復そのものをルーティンで行っている柔道整復師は少数ながら存在します。しかし、彼らは病院に勤務して病院の枠組みの中で骨折脱臼の患部に施術を行っています。そうして、祖母のケースのような骨折は、まず間違いなく病院の枠組みの中では手術の適応になってしまうでしょう。

柔道整復師が骨折、脱臼の患部に施術することはますます減っていくことでしょう。それは柔道整復師が骨折の治療に不熱心であるということだけではなく医療システムそのものが変化していった結果なのでありましょう。

もちろん、医療の枠組みの中で業務を行う道もあるでしょう。ただし、柔道整復は主流の医療ではなくあくまでも「補完・代替医療」の一員です。医療の及ばないところ、足らないところを補完してナンボのもの、と考えます。

かつて実際に骨を接いでいた人たち、骨折をルーティンとして診ていた先達の経験は尊重されるべきですが、その経験に振り回されてこれからの柔道整復が道を誤ることのないように私は祈っています。

クイックマッサージ体験記

尼崎に出かける用事があったので商店街のクイックマッサージを受けてきました。

阪神尼崎の駅前の商店街にはクイックマッサージ(リラクゼーション、というのかな)の店舗がいくつかあります。

大手のチェーン店はつまらなそうだったので「激安!」という看板の出ているところに行きました。

正午ちょっとすぎだったので店内はがらん、としていました。施術してくれたのは三十代半ばくらいの男性。どうも新人さんのようです。(上司らしいお兄さんからいろいろと指示されていました)

以外にも、と言っては失礼なのですがマッサージはちゃんと「商品になる」レベルでした。たぶん、よそである程度の経験を積んではおられるのでしょう。ただ、新人さんなので手技の手順を(ルーティンのマニュアルがあるのでしょう)時々忘れるらしくそのたびに手が止まるのですよ。

「えっと、次はどうするんだったかな?」みたいな感じが手を通して伝わってきます。怖いものだと思いました。きっと私の手を通じても私の考えるもろもろがクライアントに伝わっているのでしょう。

時間の関係で40分コース、というのを頼んだのですが30分たったところで全身の手技が終わってしまい、もう一度はじめから手技を始めたのはちょっとおかしかったです。

きっとルーティンが30分で、それより長時間のコースは同じ手技を繰り返すことになっているのでしょう。牛丼の並、大盛り、特盛りとおんなじ発想ですよね。

「激安!」をうたっておられるだけあって安かったです。40分で二千円ちょっと。相場は10分千円ですから大体半分です。安さだけならワンコインで30分、しっかり揉んでくださる治療院もあるにはありますが。

事業仕分け

新聞で報道されていますように政府の行政刷新会議が事業仕分けの作業を行っています。

我らが柔道整復師の療養費も俎上に乗ることとなりました。詳細についてはアムス柔道整復師養成学院校友会のブログに載っています。インターネットで事業仕分けの模様が中継されている、そのやり取りを文章に起こしてくださった同校友会の「ほぼ赤い彗星」氏に感謝です。
http://ameblo.jp/ams-osaka/

結論から言うと療養費(保険取り扱い)に何らかの規制がかかる、ということになりそうです。逆にいえば柔道整復師の療養費受領委任の取り扱いは多少形を変えても存続する、ということになります。

これは現場の状況を見れば驚愕に値することです。どう見てもクイックマッサージ「まがい」の施術をしかも多くの場合無資格の学生を使ってやらせて、それで保険請求している。

その実態(マッサージまがい、については多少の指摘はあったようですが)をそのままにしておいて制度だけをいくらいじくっても何の改善策にもならないでしょう。

このままの業態が続けばクライアントは柔道整復師をナメるでしょう。「おたくは何分揉んでくれるの?」「あ、それならよそへ行くわ。」「今度できた整骨院、いいみたいよ。一回行ってみましょう。」

そういうクライアントが現に出てきているそうです。別に柔道整復師は偉いんだ、と主張したいのではありません。クライアントと術者の間にかつて存在していた信頼関係とかお互いに対する尊敬が失われていくのが恐ろしいです。

そうして将来、柔道整復師になる学生たちも柔道整復師をナメるでしょう。自分の師匠のやっていることも自分のやっていることも同じ。「このくらいのことならオレにでもできる。」そう思っている学生もきっと相当数いるでしょう。

療養費に規制がかかる、ということは整骨院にとっては「客単価」が下がるだけのことです。それを挽回するために整骨院はまたまた濃厚な?サービスに励むこととなります。結局現在の状況は何一つ変わらないでしょう。

「虎の威を借る狐」の典型みたいな「仕分け人」のセンセーがたには、結局のところ何も見えてはいませんでしたとさ。メデタシ、メデタシ。
 

石を投げればⅢ(呼び込みはいなくなった、そして…)

以前何回かこのブログにも書きました此花の商店街を今朝もあるいてきました。

やっぱり突っ込みどころ満載の看板や表示を出しているところが多くて「マッサージ主体の治療を行います」なんてのも見つけました。

マッサージは柔道整復師の業務に入ってないぞ、とか治療という文言はアカン、施術にしとかんと、とかぶつぶつ言いながら(怪しいオヤジですよね)歩いていました。まあ、そもそもが整骨院の広告は「柔道整復師の技能、施術の内容」について言及してはイケナイので何をどう直してもだめなのですが。

ただ、広告できる事項を厳密に法律どうりにしておくとたとえば「各種保険取り扱い」なんてのも違法になるわけで(整骨院、という名称もだめ)このあたりで行政のさじ加減というものがないわけではない、というのが現場の面白いところです。

言ってみればプロレスと同じ。五秒以内なら反則も許される、というアレですな。

さて、此花の商店街と言えば例の「呼び込みをしている整骨院」はと見ればきょうは呼び込み君はいません。
以前呼び込みについて書いたときに結構な反響があったのでひょっとすれば関係者の目にこのブログが止まったのであれば、少なくともくだらない仕事からは解放されているわけでそれはそれでよかったです。

そこの院の表には「マッサージ30分」と書いたのぼりが林立していました。よく見ると下に(自由診療)とちゃんと書いてありました。
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HN:
かなや やすひろ
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性別:
男性
職業:
柔道整復師
自己紹介:
大阪市在住。医療系専門学校で教えるかたわら自宅兼のちっこい治療院でクラニオセイクラルのセッションを行う。好きなこと:講義すること、治療すること、飲むこと。嫌いなこと:お医者さんごっこ
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