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何かの拍子に腰を「ギクッ」と傷めてしまうことがあります。中腰で何かを持ち上げようとしたときとか足元のものを拾おうとしたときなど。
実は、腰は非常に不安定な部位です。胸(胸郭)は肋骨で保護されています。股関節の周りは骨盤がガードしています。ところが腰は背骨(腰椎)があるだけであとは筋肉だけで支えられています。しかも背骨には大切な脊髄が通っています。
腰に不自然な力がかかると腰椎を支える筋肉は「脊髄を守ろう」として緊張します。背中だけではなく腹筋も緊張します。不自然な力がそれ以上腰椎にかからないように筋肉が緊張して腰椎を保護するわけです。
だから「ギクッ」となったときにあわてて背中を伸ばそうとするのはよろしくありません。筋肉の緊張はますますひどくなってしまいます。下手をするとそのまま動けなくなってしまうかもしれません。
こんな時は「ギクッ」となったときの姿勢のまま数分間じっとしています。それからおもむろに(腰の機嫌を取るように)そっと腰を伸ばします。そうすれば大体は痛いながらも何とか動くことはできます。
そのあとどうするか。以前であれば迷わず「整骨院へどうぞ」と言っていました。実際、大半の整骨院ではこういった傷病に適切に対応できる、とは思います。ただ、昨今は「うちはマッサージ専門なので病院へ行ってください」というところや炎症を起こしている患部をマッサージするようなところが現実にあるらしいのでちょっとお勧めしにくくなっています。
一般論を述べるならば「まず、整形外科へどうぞ」ということになるでしょう。整形外科へ行ってもレントゲン撮って「大丈夫。骨には異常ありません。」と言われてあとはシップと痛み止めをくれただけ、という話はよく聞きますがそれでいいのです。大半のぎっくり腰はそれで軽快します。
それで痛みがとりきれないときに、初めて当院のような治療院の登場となります。レントゲン上問題がないのであれば手技療法を試みる価値は十分にあります。動きの悪い腰椎や骨盤に動きをつけて、伸縮性のテープで傷んだ筋肉を補強してあげればたいていの場合随分と楽になります。
除外診断(手技療法で対応できる症状なのか、他の病気のせいで痛むのかをみきわめること)はとても重要です。初診の患者さんに病院での診断をお聞きするのはそのためです。特に痛みのある方は、まず病院で医師の診断をお勧めします。「病院なんか行ってもしかたがない。」というようなことを言う治療師は相手にされない方が賢明です。