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おそらくほとんどの柔道整復師はこの命題を考えながら日々の業務をこなし、酒を飲み、死んでゆくのだと思います。(そんなことないか)
よく聞かれるのが「柔道整復は東洋医学ですか?」という問いです。東洋医学と言うのは陰陽五行説に基づいた医学で鍼灸と湯液(漢方薬)が代表的なところです。残念ながらどちらも柔道整復師には扱えません。「目のツボを教えて。」とお尋ねをいただくこともあるのですが恥ずかしながらこれも知りません。「知らない」と言うと怪訝な顔をされるのですが柔道整復のカリキュラムの中にツボ(経穴)は出てきません。
最近よく言われるのが「民族医学」です。日本古来の柔術に由来する伝統医学、と言う位置づけです。確かにそういう一面もあるのかも知れませんが少なくとも養成学校で学ぶ手技には柔術由来のものはまれです。
骨折や脱臼についての知識もふつうの整形外科の教科書と同じような内容を学びます。
それなら柔道整復は西洋医学なのでしょうか。これは当の西洋医学(医師)から即座に「違う」と言われるでしょう。医師のもとで仕事をするのは楽しいですが(現在も定期的に医院でクラニオセイクラルを行っています)それはいわゆる西洋医学を補完する立場を認めていただいているからであり、医師を頂点とするヒエラルキーの中へ組み込まれたいという感覚とは違います。
一年ほど前のこと、大先輩にあたる先生の実技を拝見する機会がありました。私が生まれる前から柔道整復師であったその先生はこんなことを講義の途中でおっしゃいました。
「私らは、ヒポクラテスから続くナチュラル・セラピーの継承者なんや。」