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今度は京都で柔道整復師が逮捕されました。交通事故の保険金詐欺にかかわった容疑です。ちょっと予言?しておくならこの先同じような事件が雪崩をうったように報道されるでしょう。なぜなら世間が柔道整復師を、「そのようなもの」と認識し始めたからです。たとえは変ですが、髪の毛が伸びてきて散髪に行きたいな、と思った瞬間にやたら理髪店の看板が目に付くようになるのと同じ理屈で「よからぬことをする柔道整復師(整骨院)」に関する報道は急激に増え続けることでしょう。
柔道整復師の健康保険取り扱いも早晩消滅するでしょう。それが来年なのか三年先なのかは別にして。
柔道整復師の業務のうち、骨折、脱臼、打撲、ねん挫、挫傷の幹部への施術に健康保険が適用されるに至った経緯は、整形外科の医師が少なかった時代にその補完機能を期待されてのことでした。要は医師の代わりに柔道整復師がこれらのけがの治療にあたっていたわけで、それゆえの健康保険の取り扱いであったのです。
現在、街の至る所に整形外科のクリニックがあります。骨折や脱臼の治療に人手が足りない、ということはなさそうです。では、整骨院では何が行われているか。以前このブログで「柔道整復師は手技療法の専門家としての道を模索するべきだ。」という意のことを書きました。自分もそうありたいと精進しているつもりですし、開業の相談を受けてもそのようにお答えしています。ところが、現実はどうか。
以前、鍼灸の専門誌が柔道整復師の特集を組んだことがあります。そのとき、開業柔道整復師へのインタビューで「なぜ柔道整復師になりたいと思ったか?」という問いに対し、「電気を当ててチョコチョコ揉むだけでそこそこ儲かると思ったから。」と答えているのを読んでぶったまげた記憶があります。でも、現実はそんなもんでしょう。患者さんも慰安娯楽のためのリラクゼーションくらいにしか思っていない方が多いのではないでしょうか。
チェーン展開しているような大きな整骨院では「やまびこ掛け声」というのが推奨されているそうです。居酒屋チェーンなんかへ行くと表の方で店員さんが「いらっしゃいませ!」とお客に声をかける。それに呼応して店の奥でも「いらっしゃいませ!」と声をかけるあれです。大手のコンサル会社が言い出したようで、その会社のコンサルタントの治療院経営の本にもちゃんとこの「やまびこ掛け声」が載っています。莫迦にされているのが分からないほど、きょう日の柔道整復師はお利口さんなのでしょうか。
「新しい先生が入りました」という張り紙を貼っている整骨院を見たこともあります。「新人入店」って、それはフーゾクの広告やないの。
どんどん柔道整復という仕事が軽くなってゆき、人の体を預かる責任と誇りはどこかへ行ってしまう。この流れはでも、もう止まることはないでしょう。