施術って何?
一般的には医師以外の人間がクライアントに医療サービスを行う場所を「治療院」と呼びます。ところが法律上厳密に言うと「治療」という言葉は医師以外は使えません。よって治療院、という名称もNGということになります。ではセラピストのセッションを法律上何と呼ぶかといえば「施術」が正式名称となります。医師が患者さんを治す行為が治療、セラピストが患者さんに行えるのは施術で、その結果患者さんは「治る」のだそうです。何だかややこしい話で、要は患者さんが楽になればどっちでもええやんか、と思うのですが。同じ理由で治療院は正式には施術所と呼ばれます。さて、この「施術」、何と読むかわかりますか?せじゅつ、が正解です。私が接骨の専門学校に行ってた頃もそう習いましたし、現在教えている学生にもせじゅつで教えています。行政と話をするときもせじゅつ、という読み方で問題はありません。ところが柔道整復関係の本でわざわざ「しじゅつ」という読み仮名を振っているものがあります。はじめは誤植だろうと思っていたのですが版を重ねても一向訂正する様子がありません。不思議に思っていたのですが、昭和初期に書かれた手技療法関係の書籍を読んでいるとこちらにも「しじゅつ」と読み仮名がふってあるではないですか。どうももともとは「しじゅつ」が正しい読み方であったようです。後年になって誤用が慣用的に使われるようになったかあるいは「手術」と紛らわしいのでせじゅつになったのかもしれません。ちなみにパソコンで変換してみると「しじゅつ」でも「せじゅつ」でも「施術」に一発変換します
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