無免許がバレない理由
ちゃんとした治療としてのマッサージではなくリラクゼーション目的のいわゆるクイックマッサージ、習得にどのくらいかかると思います?答えは約半月。なんでそんなことを断言できるのかと言うと、クイックの店舗の前にリラクゼーション技術のスクールの募集広告が貼ってあるのを見たからです。
募集対象は、と言えばそのクイックマッサージ店に(フランチャイズ展開しているのであちらこちらに店舗がある)就職を希望する人です。まず、スクールに入学して技術を習得後、たぶん適性のある人だけを入社させるのでしょう。本来なら会社が自前で行うべき新人研修を学費をとって行うわけでうまいこと考えたものです。
それで、そのスクールの研修期間が約半月なのだそうです。ということは、半月かそこらあればリラクゼーションは「習得」できるということです。そのくらいの期間あれば商品として通用する程度のリラクゼーションの技術は身につけることができるということになります。
話は全く変わります。もし、私が美容院に就職すれば(もちろん私は未経験ですよ)何ができるでしょう。たぶん、なーんにもできないでしょうね。だから、仮に「私は美容師です。」と言ってお客さんの髪を切ったとすればすぐに美容師免許を持っていないことはばれるでしょう。
バスの運転でも、鮨屋さんでも、デパートの店員さんでも同じです。未経験の人間が現場に立ってもできることなどありませんし、資格や経験のないことはだれの目にも明らかです。
ところが、です。柔道整復業界では資格のない人間が平然と現場に立っています。養成学校の学生や、ひどい時には「院長」まで柔道整復師の資格を持っていない場合もあります。免許を借りて整骨院を開設しているわけです。(もちろん犯罪です)そしてそれがバレていない。
なぜか。ちゃんと資格のある柔道整復師の施術と無資格者の施術が大して変わらないからです。資格者のいる(とワザワザ断らなければならないところが異常ですが)整骨院でもせいぜい半月もあれば習得できる程度の手技しかやっていない。患者さんの方も整骨院に期待するのは、保険で安上がり、という点だけでしょう。
モラルの欠如、と業界のお偉いさんがよく言っていますがそれ以上に欠如しているのは柔道整復師のプロ意識、でありましょう。
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