忍者ブログ
大阪市西淀川区にあるクラニオセイクラル専門の整骨院院長のきまぐれ日記

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

骨接ぎ(柔道整復師)は堕落したか?

接骨院、とは何をするところかといえば現在ではいろいろな症状に対応できるところが多いです。ただ、もともとは「接骨」という名のしめすとおり骨折や脱臼、各種のけがを治療する場でありました。今でも柔道整復師の養成学校で習う柔道整復理論のテキストでは骨折や脱臼に多くの章を割いています。ところが、です。昨今(とはいいますが、私が開業した十数年前からすでにこの傾向は著明に顕れていました)骨折や脱臼で接骨院を訪れる患者数は激減しています。この傾向を憂える「骨折や脱臼治療一本でやってきた」接骨院も含めて骨折の取扱数は、たとえばレセプト(保険取り扱い)の件数でいうと1パーセントを割って久しいです。それなら、柔道整復師は心を入れ替えて骨折や脱臼の治療にもう一度力を入れるべきか?というとそんなに簡単にはいかないようです。骨折すればこれを元の通りに接いで(整復と言います。柔道整復師の整復はここからきています。)そのあと一定期間ギプスや副木で固定します。固定を外した後は長いこと関節を動かしていませんから、これらを元の通りに動くように様々な療法を行います。これが骨折の治療法の一般的なパターンだったのですが整形外科の世界ではとんでもないことになっています。なんと、骨折の幹部に接着剤を注入して折れた所をくっつけてしまう治療法が実用化されようとしているのだそうです。これなら接着剤が固まった段階で骨折は元通りですから長期間手足を固定することもそのあとリハビリをすることも全く不要です。現在どのくらいまで実用化が進んでいるのか知りませんが、早晩整形外科の臨床に取り入れられることは確実でしょう。そうなれば柔道整復師の「原始的な」骨折治療法などだれも見向きもしないでしょう。それなら骨折の治療法の進化によって、柔道整復師はその役目を終えたのでしょうか?否、千回否です。柔道整復師の仕事は骨折の治療だけではありません。手技療法を何の規制もなく行うことができるのは柔道整復師と、医師、あん摩マッサージ指圧師さんだけです。(機会があれば詳しく書きますが、たとえば無資格でカイロプラクティックや整体を開業することは法律上特に規制されていませんが、行うことのできる手技も、施術の対象疾患も大幅に規制されています。)医師と同じこと(場合によっては同じと柔道整復師が思っているだけかも知れません)をやって張り合うより医師がまだあまりやっていないジャンルの手技療法の専門家としての力量を発揮した方が仕事にもやりがいを感じると思います。将来的に医師が手技療法を身につけてきて柔道整復師の業務とバッテイングする危険性はまず皆無だと思います。なぜなら医師の側に手技療法に対するある種の偏見があるからです。オステオパシーの手技を使うことで有名な某医師は、患者さんに「先生に指圧で治してもらった。」といわれると怒るのだそうで「私のやっているのはアメリカで医師が行っているオステオパシーという手技だ。」とおっしゃるのだそうです。現在、手技療法を実践しておられる医師でこの程度の認識ですから他は推して知るべし、でしょう。視点を変えれば柔道整復師の将来もまだまだ安泰なのかもしれません。 にほんブログ村 健康ブログへ
PR
□ この記事にコメントする
NAME
TITLE
TEXT COLOR
MAIL
URL
COMMENT
PASS   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新CM
[02/26 かなややすひろ]
[02/26 岡ヤン]
[02/25 かなややすひろ]
[02/24 さて]
[02/24 岡ヤン]
最新TB
プロフィール
HN:
かなや やすひろ
HP:
性別:
男性
職業:
柔道整復師
自己紹介:
大阪市在住。医療系専門学校で教えるかたわら自宅兼のちっこい治療院でクラニオセイクラルのセッションを行う。好きなこと:講義すること、治療すること、飲むこと。嫌いなこと:お医者さんごっこ
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
カウンター
Designed by PLP
忍者ブログ
[PR]