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江戸時代の骨折や脱臼の整復法、というのに興味をもっていた時期がありました。
たとえば顎の関節の外れた患者さんが来院しました。現在であればゴム手袋をはめて口の中に指を入れて下顎骨をひょいとすくい上げるようにすると(うまくいけば)元に戻ります。これは「ヒポクラテス法」といって医聖ヒポクラテスが考案したとされる手技です。
江戸時代の日本では患者さんに木の枕をあてがい床に寝かせます。そのあと患者さんの緊張が緩んだのを見計らって術者は枕を蹴飛ばします。患者さんは床で頭をぶつけますがその時の衝撃で顎の関節が元に戻る、というのです。
一見乱暴なようですが実は現在のカイロプラクティックで使っている「ドロップテーブル」という矯正用のテーブルも同じ原理によるものです。
現在、中山清先生の「武医同術」というすごい本を読んでいてここにもかつて柔術家が行っていた顎関節脱臼の整復法が載っています。
患者を酒に酔わせておき、おもむろに辛子をかがせます。くしゃみをした拍子に脱臼が整復されるのだそうです。