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大阪市西淀川区にあるクラニオセイクラル専門の整骨院院長のきまぐれ日記

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古法(昔の脱臼整復法)

江戸時代の骨折や脱臼の整復法、というのに興味をもっていた時期がありました。

たとえば顎の関節の外れた患者さんが来院しました。現在であればゴム手袋をはめて口の中に指を入れて下顎骨をひょいとすくい上げるようにすると(うまくいけば)元に戻ります。これは「ヒポクラテス法」といって医聖ヒポクラテスが考案したとされる手技です。

江戸時代の日本では患者さんに木の枕をあてがい床に寝かせます。そのあと患者さんの緊張が緩んだのを見計らって術者は枕を蹴飛ばします。患者さんは床で頭をぶつけますがその時の衝撃で顎の関節が元に戻る、というのです。

一見乱暴なようですが実は現在のカイロプラクティックで使っている「ドロップテーブル」という矯正用のテーブルも同じ原理によるものです。

現在、中山清先生の「武医同術」というすごい本を読んでいてここにもかつて柔術家が行っていた顎関節脱臼の整復法が載っています。

患者を酒に酔わせておき、おもむろに辛子をかがせます。くしゃみをした拍子に脱臼が整復されるのだそうです。

「武医同術」がなぜすごい本なのかというと「古来、柔術家の手当て法であった」はずの柔道整復法がなぜ整形外科のダイジェストみたいなことになったのか、その理由と経緯が明確に書かれているからです。そうして柔道(柔術ではない)が接骨をどう見ていたか、ということなども明らかにされています。

この辺の内容についても追ってご紹介できればと思っています。
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無題
なかなか外傷に関しては施術の独自性が少ないって言う批判も有りますから・・
教科書にはほとんど伝統的な治療法というものは書かれてなかったように記憶してます(^^;;
独自性の追求っていうのも資格の存続に重要な要素を占めてきますからねー。
岡ヤン URL 2011/02/15(Tue)08:29:57 編集
無題
柔術の奥義である整復法が、柔道に変遷してゆく過程で顧みられなくなっていった由です。もとは陰陽五行をベースとした独自の整復法を柔術各流派が奥伝として持っていたらしいのですがそれが今の柔道整復には伝わってはいない、ということのようです。
かなややすひろ 2011/02/15(Tue)10:07:07 編集
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かなや やすひろ
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性別:
男性
職業:
柔道整復師
自己紹介:
大阪市在住。医療系専門学校で教えるかたわら自宅兼のちっこい治療院でクラニオセイクラルのセッションを行う。好きなこと:講義すること、治療すること、飲むこと。嫌いなこと:お医者さんごっこ
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