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長男が「頭が痛い」と言います。熱を計らせても平熱ですし頭を打ったこともない、と言います。見てみると頚椎の2番から4番までが右にねじれています。普通そんなねじれ方はしません。
カウンターストレインという手技で矯正するとねじれは解消して頭痛もおおまか取れたのですが脊髄硬膜に引っかかりがある。仙骨と腰椎5番の間を緩めてから仙骨側から硬膜をストレッチすると長男はいびきをかいて眠ってしまいました。
硬膜の緊張が取れたところで確認すると「全然痛くない」と言います。「そのかわりムチャクチャ眠い」「それなら寝ておいで(勉強はせんでいいのか)」ということで自分の部屋で寝ています。
さて、どうしてこんなことになったのか考えてみました。首の骨が連続してずれる、というのはあまり経験のないことです。しかも仙骨の側に硬膜の緊張がある。
「なんか尻もちついたりせんかった?」「先週スノボ行ったやん」「その時転んだ?」「初めてやからいっぱい転んだ」どうも、そのとき仙骨を歪め、その歪みが硬膜を通じて頚椎に及んだようです。
頭痛やむちうちが治らないとき仙骨を矯正して治ることがあります。逆にいくら骨盤や脊椎を矯正しても治らない腰痛が頭蓋骨や頚椎の矯正で治ってしまうこともあります。脊髄硬膜を通じて頭蓋骨と骨盤がつながっているためです。クラニオセイクラル(頭蓋仙骨療法)と呼ばれる所以です。
十何年か前にファミコンで「MOTHER」というゲームがありました。いわゆるロールプレイイングゲームのはしりだったのですが、主人公のパワーが落ちてくると「ヒーラー」がこれを回復させてくれるのです。「ヒーラー?何それ?」と思っていました。
何年か経ってオカルトや精神世界がブームになって「ヒーラー」や「ヒーリング」という言葉は一般的にはなったのですがどこか怪しい雰囲気は未だ残っています。とくにオカルトからカルトに変貌した団体が大きな事件を起こしてからはかたくなに精神世界を拒む人もいます。
私は「こころ」と「からだ」は表裏一体であることを臨床を通じて認識するようになりました。「腰痛は怒りである」という本について書いたことがありますが体の不調の裏には心の不調があります。反対に体のゆがみ(病的傾斜という言い方がもっと適当なのですが)を整えることで心の不調にもアプローチすることができます。
わたしは勿論、柔道整復師ですからカウンセリングの真似ごとをするつもりはありません。むしろ、基礎的な学問のないセラピストがそういう行為をすることに批判的です。私にできることはクライアントに手技療法を行うことだけです。ただ、それだけです。もちろん手技の一つ一つは解剖生理学的に説明可能ですし、宗教などとも一切の関係はありません。
敵にやられてボロボロになったゲームの主人公がヒーラーによって気力、体力を復活させるように私のセッションがクライアントの明日への活力になってくれることを願いながらクラニオセイクラルの手技を行っています。