Once upon a time in 甲子園(阪神パークとレーシック)
近視の治療法として注目のレ-シック法、このところマスコミをにぎわせています。レーシック法は自由診療になりますのでクリニック間で値下げ合戦になっているのだそうです。値段を安くするのには経費を下げなければならず、その結果、いろいろなトラブルが発生しているようです。患者さんとしてはたまったものではありませんよね。
ただ、私は医療を供給する側(の末端)にいますので逆にクリニック側についても考えてしまいます。ぶっちゃけた言い方をすれば値下げすれば儲かるの?という話です。
かつて甲子園球場の近くに阪神パークという遊園地がありました。私が小学校の頃にはレオポンというライオンと豹の雑種がいたり、菊人形の催しがあったりとそれなりに特徴のある遊園地でした。西淀川に所帯を構えてからも時折出かけました。そのころにはレオポンも菊人形もない普通の遊園地になっていました。客の入りは今一つだったのですがあんまり混んでいないのが私にはありがたかったです。
ただ、経営する側としてはあんまりヒマでは困るわけです。入場者数の減少に対して阪神パークを運営している阪神電鉄は入場料を無料にする、というとんでもないことを始めました。敷地の半分を住宅展示場にして、そちらで入場者を集めようとしたのです。住宅展示場と遊園地の、今でいうコラボですよね。
その結果、どうなったか。
客層が最低にまで落ちました。乗り物の順番を待っている列に平気で割り込む。注意すると凄む。子供ではなく親がですよ。もちろん子供の遊び方もひどいもんです。完全な無法地帯。うちの子供も楽しく遊ぶことができませんし、親の私たちも不愉快な思いしかしませんので当然足が遠のきます。そう感じたのは私たちだけではなかったようで日ならずして阪神パークは閉園、となってしまいました。
どんなに無茶苦茶な客が来ようと、きちんと利益が上がっていれば(スタッフは面白くないでしょうが)閉園にはならなかったでしょう。入場者数は一時的には上がったのかも知れませんが、結局それだけのことだったわけですよ。
無理を重ねて安売りしてもなんにもならない、ということでありましょう。遊園地でも眼科のクリニックでも、もちろん治療院でも。
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