Give Up(交通整理もウデのうち)
広島のふじわら医院さまにお邪魔した時の話。一か月ほど前から肩が上がらない、というクライアントを拝見しました。
大体は広背筋、という筋肉をゆるめるか胸鎖関節を矯正するといくらかでも肩の可動域は広がるのですがこのたびは全然変化なし。こういうケースでは肩に石灰がたまっていることがあります。
手技に反応してくれないのですからこの時点でギブアップです。院長先生に状況を説明して整形外科に紹介していただき、透視下に石灰を注射器で抜いて一件落着です。
似たような話はオステオパシーの師匠の早瀬先生にもうかがったことがあります。
肩の痛みの原因はさまざまですが心臓疾患による場合などもあり、単に「五十肩」などと判断すると取り返しのつかないことになるケースもあります。
画像などの診断手段を持たない(ハナから診断権はありませんが)治療師としてはこの辺が難しいところです。
手技療法に反応してくれない今回のようなケースはもとより通常の経過をたどらない場合は何か他の疾患の可能性を疑い専門医に紹介する必要があります。
2,3回施術を受けてみて症状に変化が見られなければ医師の診察を受けることをお勧めします。
私を含め治療師の医学知識なんて医師に比べれば取るに足りません。そのことを自覚して早めにギブアップできるのが治療師の良識というものでありましょう。
クライアントが医師の診察を受けるのを嫌がるような治療師は敬遠したほうがよさそうです。
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