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大阪市西淀川区にあるクラニオセイクラル専門の整骨院院長のきまぐれ日記

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客単価(こういう言い方は好きじゃないけど)

連休に温泉に出かけてました。ホテルや旅館でマッサージを頼むというのはよく聞きますが(私は未経験)クイックマッサージの店舗を温泉街の中に見つけました。

わざわざ温泉に来てまでクイックマッサージに行かなくても、と思うのですがそれだけ日本人はマッサージが好きなのでしょう。

料金はほぼ大阪と同じ、15分で1500円くらいでした。15分単位でメニューが組まれていました。

その前を通りかかった若い女性のグループが「うちの近所の整骨院、400円で一時間マッサージしてくれる。」
「えーそれ安いやん。ワタシもいってみたい。」のような話をしていました。

もちろん患者さんの一部負担金が400円なだけで健康保険を悪用したインチキなのは明白ですがここではそのことには触れません。

大体、接骨院の患者一人当たりの「客単価」はいくらくらいか?初診か継続か、あるいはけがの種類によって異なりますが(骨折の整復なんかは結構高い)千数百円、というところがぎりぎりでしょう。何か所のけがの手当てをしたかによって金額が変わっては来るのですが、保険点数の上限がありますので(現在は実質三部位まで)客単価はそんなに大きくはできないのです。

だから「400円で一時間マッサージ」ということは一時間で千数百円の売り上げにしかならないわけです。

有資格無資格を問わず実費施術の場合「10分1000円」が相場ですのでとんでもないダンピングです。相場の三分の一から四分の一。無資格のセラピストの足元にも及ばないような金額しか稼げないのなら、国家資格を返上すればいいです。

「安いほうが患者さんが喜ぶ」?というのは誤りです。巷の低価格ジーンズのように安さだけが売り物の商品は必ずもっと安い商品に敗れ去ります。そんなくだらない価格競争に接骨院業界も巻き込まれてゆくのでしょう。

それにしても一時間400円ねぇ。ついこの間三十分300円にぶったまげたばっかりなのだけれど。
 

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始動

世間ではとっくに正月休みは終わっているのですが、私はぼちぼちと始動です。

明日から治療もスタートしますし、週が明ければ講義も始まります。

正月休み、と言っても何もしていなかったわけではなく、試験問題を作ったり(冬休みの宿題のごとくこれは年明けまで持ち越しとなります)教材に手を入れたり治療関係の資料を眺めたりそういうことは常にやっています。でも朝はゆっくりと寝ていますし本も随分と読めました。

今年は丸一日治療に充てることのできる日が一日増えそうです。五十歳になったらもう一遍現場中心の日々を送るつもりだったのが少し早まった感じです。

現在主流となっている診療所まがいの施術所ではなくて、自宅を兼ねた小さな施術所で十分に豊かに暮らせるようなビジネスモデルを作りたいな、と思っています。

今の業界を見ているとたくさんスタッフを抱えて広いスペースでないと成り立たない、という強迫観念にとらわれているように思います。

広い店舗を借りればそれだけ費用もかかりますしスタッフを雇用してもそれは同じことです。

もっとのんびりしていてもいいのと違うかな。

中川家のように

漫才コンビの中川家が得意としていた演目に「電車の車内放送のものまね」というのがあります。

なるほど車内放送では、一種独特のイントネーションで「次は新大阪」なんてことを言っています。(最近阪神電車はあんまりくせのあるイントネーションがなくなったように思います)

似たようなイントネーションでアナウンスを行う職業というのはいくつもあって、近所のスーパーマーケットでタイムサービスを行う際も、廃品回収や移動販売(焼き芋やわらび餅など)が町内を回る際も独特の節回しで客を呼びます。

なんであんな節回しになるのか、というのをテレビのクイズ番組でやっていて、こたえは「雑踏の中で他の会話に紛れてしまわないため」なのだそうです。一般の会話とは違うイントネーションでアナウンスすることで聞き手の注意をひきつけるという説明がされていて、私は大層納得したものです。

最近では町中でクイックマッサージのチェーン店舗がおんなじようなイントネーションで呼び込みをしています。業界の中では大手のところです。呼び込みをしているのはたいてい若い女性でそんなに大きな声で呼び込みをしているわけではないのですが結構目(耳?)立ちます。企業努力、というやつでしょう。

新年になってTOMOの実家に行ったのですが、近所の整骨院がおんなじ節回しで客引きをしているのだそうです。「マッサージ30分、300円。」というのを例のイントネーションでやっている、というのです。もちろん実費では到底ペイできない値段ですからまともな治療院でないことは明白です。

前に入っていた店舗(飲食店)が出て二日後くらいに開業した、というのですから驚きのスピードです。きっと長く続けるつもりもないのでしょう。ちょうど商店街のしもた屋で家庭用電気治療器の実演販売をするようなものなのだと思います。

さらにあろうことか、道行く女性を呼びとめて「お願いします。」を連呼していたというのです。もし、「ニーズの掘り起こし」のつもりでこんなことをしているのであれば治療院経営も何にもわかっていないお利口さんが経営なさっているのでしょう。

私からのお願いです。どうか柔道整復業界から消え失せてください。

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。いつものような年末年始を迎えることができることに感謝します。

大みそかは格闘技を見ながら「輪島大志というプロレスラーがいてたなあ」などということを考えていました。
まあ、いつもの年とおんなじですね。昔ほど大酒が飲めなくなったのが時の流れを感じさせますが・・・。

今年は臨床の時間が少し増える予定です。(詳細についてはもう少し後で)

昨年学会で発表した「柔道整復師の業務範囲」についても何らかの形ペーパーにまとめるつもりです。

あと、これが私のライフワークになるのだと思うのですが「若者の能力(学力含む)低下の原因が体の歪みにある」ということを発表していきたいな、とも思います。

50代を目の前にして人生のゴールがそろそろ見えては来るのですが私は私のやり方でぼちぼちと進んでゆきます。

骨を接げない「ほねつぎ」はカッコ悪いか?

柔道整復師、という正式名称よりも「ほねつぎ(屋)」という呼び方のほうがかつては一般的でした。町中では白地に赤抜きで「ほねつぎ」と記した看板をよく目にしたものです。

脱臼、骨折の患者さんに対するプライマリケアとして柔道整復がかつては機能していたということでしょう。

さて、最近の業界関係者(業界幹部や学会に携わる偉ぁい先生方など)が事あるごとに嘆いて見せるのが「最近の柔道整復師は骨を接げなくなった」「骨を接げる‘'ほねつぎ’を育てなければならない」ということです。

本気でそんなこと思ってますの?

柔道整復師法で「脱臼、骨折の幹部に施術を行う際は医師の同意が必要である」と定められています。具体的にはどこかで転んで手の骨を折った患者さんが「ほねつぎ」の施術所を訪れた場合、施術の前に医師の診察をうけなければならないということです。(医師の診察を受けるまでほったらかしということではなく、患部を応急手当として整復することはできます)

しかるのち、医師が「柔道整復師の施術を受けてもかまわない」という同意をして、初めてこの患者さんは柔道整復師の施術を受けることができるわけです。

復習すれば接骨院を訪れた患者さんは、医家と接骨院との間を往復しなければ接骨院で施術を受けられないことになります。

何か特別の事情がなければわざわざ医科から接骨院へもう一度戻るつもりにはならないというのが普通の人情でありましょう。

しかも応急手当としての整復も、医科であれば麻酔下、透視下(レントゲンを見ながら)行うことができるものを接骨院では文字通りの徒手空拳で行わなければなりません。骨折や脱臼の整復を医師が行うことの少なかった昔ならともかく、これだけ整形外科の発達した現在にあっていかほどの意味があるでしょうか。

もちろん優れた整復技術をお持ちの柔道整復師の先生がおられるのも知っています。私が柔道整復師の学校に通っているときのこと、祖母が叔母の家に遊びに行って転んで前腕両骨骨幹部骨折、というのをやりました。

この部位は徒手整復が困難で、手術を行っても機能障害を残しやすい骨折です。叔母が祖母を接骨院につれていったと聞いたとき、正直私は不安でした。

ところが、です。祖母の骨折は完全に治り、生涯にわたって全く不自由を感じることはありませんでした。

こういう技術は当然尊重されてしかるべきなのですが、高度な技術であればある程習得のためには経験を積まなければなりません。そして現実問題として前記の事情によって接骨院を訪れる骨折患者さんの数は極端に減少しています。正直な話、次の世代にこの技術が伝わるとは考えにくいです。

骨折の整復そのものをルーティンで行っている柔道整復師は少数ながら存在します。しかし、彼らは病院に勤務して病院の枠組みの中で骨折脱臼の患部に施術を行っています。そうして、祖母のケースのような骨折は、まず間違いなく病院の枠組みの中では手術の適応になってしまうでしょう。

柔道整復師が骨折、脱臼の患部に施術することはますます減っていくことでしょう。それは柔道整復師が骨折の治療に不熱心であるということだけではなく医療システムそのものが変化していった結果なのでありましょう。

もちろん、医療の枠組みの中で業務を行う道もあるでしょう。ただし、柔道整復は主流の医療ではなくあくまでも「補完・代替医療」の一員です。医療の及ばないところ、足らないところを補完してナンボのもの、と考えます。

かつて実際に骨を接いでいた人たち、骨折をルーティンとして診ていた先達の経験は尊重されるべきですが、その経験に振り回されてこれからの柔道整復が道を誤ることのないように私は祈っています。
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プロフィール
HN:
かなや やすひろ
HP:
性別:
男性
職業:
柔道整復師
自己紹介:
大阪市在住。医療系専門学校で教えるかたわら自宅兼のちっこい治療院でクラニオセイクラルのセッションを行う。好きなこと:講義すること、治療すること、飲むこと。嫌いなこと:お医者さんごっこ
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