顎関節の不調はどうやって治す?
頭蓋骨の矯正をメインにしていますので時折顎関節の不調を訴えてこられる方がおられます。
正確にいえば顎のかみ合わせの不調から始まって頭痛、めまい、あちらこちらの不調(不定愁訴、という便利な傷病名があります)にこまっておられる方です。
ウチに来られるクライアントというのは大体があちらこちらの病院や治療院をまわって最終的に来られるケースが大半です。
顎の不調であればまず、歯科医院を受診をするべきでしょう。なによりも口腔内のスペシャリストですし医学的な検査もきちんと行っていただけます。
歯科的には問題がないのだけれど、というところではじめて治療院の出番です。
現在では顎関節に注目するセラピストも多いですし顎関節の矯正を標榜される方も多いです。
ただ、不思議なことに下顎骨の矯正を受けたことのあるクライアントは多いのですが上顎骨は全く手付かず、というケースが多い(というか私の経験では上顎骨の矯正を受けたことがあるというクライアントは皆無です)です。
たとえば上の親知らずを抜いてから不調が現れた、という場合はまず上顎骨の動きを確認するべきなのですがこれをやっていないところが多い。
顔を何かでぶつけたときは頬骨が後ろにずれるのですがこのときの力が上顎骨を一緒に後ろへ押し込んでしまうことも多いです。
このときに下顎をいくらさわっても効果は出ません。むしろ下顎をさわる(ずれた上顎に正常な下顎をむりにあわせる)ことによってかえって新しい障害が出ることすらあります。
矯正法を知らないのか手間を惜しんでやらないのか、そこまでやらなくてもいいやと思っているのかそれとも別の理由があるのか上顎骨をさわるところは少ないですね。
ただし顎関節の不調なら何でも治せます、というつもりはありません。顎の開け閉めの際に顎がガクッと鳴ることがあります。これがきれいに治るか治らないかは正直のところ半々くらいです。もっと精進しなければ。
ちなみに顎の痛みのすべてが顎関節由来ではなく頸椎のゆがみからも起こります。顎の不調で治療院へ行って首をさわられることがあるのはそのためです。
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