インフォームド・コンセント
クライアントに美容師さんがおられます。美容院というところには縁がないのですが、最近は「こういう風にしてほしい」と雑誌のグラビアを持参される方が多いのだそうです。「ヘアーカタログ」なんて書籍もきっとそういう使われ方をしているんでしょうね。
ただし、人にはそれぞれ髪質もあれば、髪の毛の量だって違います。さらに頭の形や顔立ちだって違うわけですよ。朝青龍そっくりのお姉ちゃんが松島奈々子にしてくれ、といったケースだって実際にあるのかもしれません。
それは極端としても「この写真みたいにするのだったら、ちょっとパーマをあてて髪にボリュームをだしたほうがいいですよ。」とか「もうちょっと短めに切ったほうが似合いますよ。」とか、お客さんの希望されるイメージと現実との距離を埋めるべくさまざまな提案をしていくのが(もちろん技術の裏付けがあっての話ですが)プロのプロたるゆえんである由です。
それでも「イメージしていたのと違う」というクレームがときにはあるといいます。
若いスタッフにはそういうクレームをよく聞いておくように、と指導するのだそうです。このご時世でも多忙な店というのはやっぱり違うもんやな、と感心しました。
さて、我々の仕事でも同じことをします。クライアントの症状がなぜ起きるのか、どのような処置をすればどのように改善していくのか(時としてなぜ治らないか、という話になることもあります)説明します。
そのうえでクラニオセイクラルの手技を行っていくのですがあくまでも治療の主体はクライアント側にあります。
説明を受けて納得の上で(治療を受けないという選択肢も含めて)自己決定を行っていただきます。もちろんそれは「アンタが勝手に決めろ」ということではありません。
「黙ってわしに任せておけ」「ほっとくと大変なことになりますよ」としか言えないセラピストはその時点でプロとしては大したことがない、のでありましょう。
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