小1プロブレムⅡ(ゆがみの正体)
小学一年生から成人した専門学校生(の一部)がじっとしていられない、体のバランスが崩れてきているのでじっとしているのがしんどい、という話を前回書きました。
それなら、バランスはどこで崩れるのか。
ゆがみが目に見える症状として現れるのは股関節です。復習しておきますと股関節が十分に伸びていないといわゆるきちんとした姿勢がとれない。腸腰筋、という筋肉が収縮したままになってしまいます。
骨盤のゆがみ、などと言われるものも同じかと思います。
腸腰筋の収縮による股関節の屈曲拘縮(筋肉が縮むことによって関節が動かなくなること)そのものはそれほど珍しいことではありません。急性の腰痛が治りかけのころに、「痛みはないんだけど腰がしゃんと伸びない」という訴えを聞くことがありますが、これがそうです。
ふつう、この筋肉を緩めるのにはマッスルエナジーという抵抗運動を使うのですが、ふと思いつきました。
手技療法の世界では後頭骨と仙骨(骨盤の真ん中の骨)、側頭骨(耳のあたりの骨)と寛骨(一般に骨盤と呼ばれるところ)がおなじような動きをしていると言われます。そして股関節と顎関節もやはり同様の動きをしているといわれています。原因不明の股関節の痛みのある方で、その前後に歯の治療をした人は多いです。
さらに目と顎関節も関係しています。大きなオニギリをほおばるときのことを思い出してください。目を大きく開けますよね。どういう理屈かは知りませんが顎関節の調整をするときにクライアントに目玉を動かしてもらうと顎関節の緩みが早いです。
だから、腸腰筋を緩めるときにクライアントに目玉を動かしてみてもらいました。ビンゴ!で股関節の緊張がなくなるのですよ。
だから、目ー顎関節ー股関節が何らかのユニットを形成しているらしい、ということになります。
反対に、目を酷使すると股関節はゆがみ始めます。
床か畳にうつ伏せになって、携帯電話のメールを30分ほどいじくってみてください。小型のゲーム機器の液晶を見ながらゲームをしてもらってもいいです。30分後、どちらかの足がカエルみたいに曲がってきていませんか。
股関節が伸びていないということは仙骨の角度にも影響します。もちろん運動能力にも、たぶん学習能力にも影響を与えるでしょう。運動能力が極端によろしくない子が大概眼鏡をかけているのは偶然ではないような気がします。そういえばドラえもんに出てくるのび太 くんも、運動も勉強もできませんよね。
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