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患者さんを他の医療機関に紹介するときは紹介状を書きます。
特に柔道整復師の場合、骨折や脱臼の患者さんは一度医師に診察していただいて施術の同意を受けなければなりません。
その他にも患者さんが通常の経過をたどらない場合など医師の診察を受けることをお勧めします。
その際「脇づけ」をするのですが相手の医師の名前の後に「御侍史」、「御机下」をつけます。(それぞれ「おんじし」「おんきか(ごきか)」と読みます)
侍史とは秘書のことで、「私ごときが直接手紙を差し上げるのは恐縮なので秘書の方にお渡しいたします」くらいの意味です。
御机下というのは「直接手紙を渡すのは恐縮ですので机の下に置いときますね」といった意味だそうです。
両者ともに相手を敬う気持ちを表現したものですが、ふつう「御机下」は対等以下の相手に使います。私はそれを知らないで若いころに大恥をかいたことがあります。学生たちに同じ轍を踏ませてはならないので今はこういったことも授業で教えています。
ちなみに「侍史」とか「机下」がすでに敬意を表しているのだから「御」をさらにつけるのは誤用であるという話をネット上で読みました。
確かにそうなのかもしれませんが私が教えを請うている医師は三人とも「御侍史」を使われます。こういうときはこちらも「御」の字を省くわけにはいきませんよね。
もともとが国文学徒(実は日本酒専攻)だったものでこの手の話題は好きなのですが、げに難しきは日本語にございます。