指の長さと病気
広島のF先生からファクシミリが来ました。ファクシミリというところがキモで、先生はパソコンをお使いにならないのでメールは来ません。朝寝をしているときなどは枕元の電話が鳴るのがちょっと難儀だったりします。
薬屋さんからのニュースレターをそのまま送ってくださったのですがタイトルは「指の長さと前立腺がんのリスクが関連している可能性を研究が暗示」とあります。
「ニューヨーク(ロイターヘルス)」ゆびの長さ、特に人差し指の薬指に対する比率は前立腺がんのリスクの予測因子になる可能性がある、と最近の韓国の研究が示している。」
普通、人差し指は薬指よりも少し短いのですが人差し指の薬指に対する比率が小さいほど前立腺がんのリスク因子が大きい、ということのようです。
なんでこんなファクシミリをF先生が送ってくださったのか。以前アスペルガー症候群の人にも同様の傾向がある、という話を本で読んで先生に受け売りしたところ大変な関心を示されました。多分そのことを覚えておいでだったのだと思います。
指の長さと病気に相関関係があるというのは興味深いことではあるのですが、指の長さと前立腺がんの関係については「慎重な解釈と裏付けが必要である」と別の専門家は指摘しているそうです。
理由は「サンプルサイズが小さい」こと。といっても全部で366名の人について検査を行っているのですが医学の世界では十分ではないようです。
我々柔道整復師の世界でも症例その他を統計的に処理しようという話は出てきたことはあります。ただし、「10例中8例にこれこれの療法が有効だったので有効率は80パーセント」といった無邪気なものです。
私は別にそれでもいいと思っています。「医学」の世界では「やった」「効いた」「治った」の報告を3「た」治療といって軽蔑の意味を含ませています。それでも構わない。正確に患者さんの所見をとり、施術の内容と結果を残しておけばそれはきっと後世の柔道整復師と患者さんの役に立つことでしょう。
「何でもかんでも捻挫」「適当に揉んでるだけ」ではどうしようもないけれど。
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