虐待と柔道整復師試験
虐待を受けている子供は虫歯の数が多い、と言うニュースがヤフーに載ってました。暴力ももちろんそうですが子供を放置するのが最近の虐待の傾向だそうですからそういうこともあるでしょう。
さて、柔道整復師の国家試験では「柔道整復理論」と言う科目があります。もともと「ほねつぎ」ですから骨折や脱臼に関する問題が多いのですが、こんなのがあります。
「肋骨骨折が小児に発生した場合、虐待を疑う」 答えはマルです。
肋骨は小児では弾力があって普通骨折しにくいので、発生した場合は普通ではない事態が考えられます。当然虐待も考慮に入れなければならないでしょう。
「小児の多発骨折(二本以上の骨が同時に骨折する)は虐待を疑う」 これもマルです。
子供の骨は弾力があって折れにくい、ということのほかに右手と左足と言った具合に同時には発生しにくい骨折があるのも、虐待を疑わせる所見となります。そのほかにレントゲン写真の所見で新旧の骨折が混在している例(これは私たちには判断できかねますが)と言うのも虐待による骨折の特徴です。
つい最近、うちの近所で虐待による痛ましい事件がありました。被虐待児症候群なんてことをを学生に教えながら、なんか無力感にとらわれます。
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