重力と骨について
日本人宇宙飛行士の若田さんが新聞やニュースを賑わしています。宇宙ステーションで三カ月もどんな事をされるのか今一つ分かっていない私なのですが、いくつもの実験の依頼、というのがあるのだそうです。
一般公募されたものの中には「宇宙空間では魔法のじゅうたんのように絨毯の上に乗って宙に浮くことができるか」とか「宇宙では目薬をさすことができるか」とか「探偵ナイトスクープ」みたいな実験依頼がある、とニュースでやっていました。こんなことを思いつくのは間違いなく関西人のように思います。
ほかに「骨粗鬆症の薬を飲んで効果を調べる」という依頼をこれはどこかの大学の医学部が行っていました。
骨粗鬆症、と言えば高齢者の方に特有のもののように思いますが実は宇宙飛行から帰ってきた直後には宇宙飛行士の骨密度は低下しているものなのだそうです。だから骨粗鬆症の治療薬を服用して効果があるかどうかを調べる由で、これは興味深いです。(目薬の実験もぜひ結果を知りたいものだとは思いますが)
以前にも書きましたように骨粗鬆症の予防にはカルシウムの補給より運動(散歩など)の方がよほど効果的です。歩くことによって重力が骨にかかることが骨量の維持には有利となります。宇宙空間では重力が骨にかからないので脱灰(カルシウムが抜けること)が進むのでしょう。
要は人間をはじめとする地球上のイキモノは地球上にあって初めて生存しうる、ということなのでしょう。
治療も同じことでテーブル(手技療法の業界では何故かベッドとは呼ばない)に横たわっている状態では重力の作用を受けていません。だから必ず一度立ち上がってもらって症状の変化を確認していただくことにしています。これは主訴が腰やひざの痛みでなくても同じです。体重をかけて歩いてみて症状が改善しているのを確認できたら今日のセッションは終了、です。
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