骨筋(イキモノは左右対称か)
コルグン、と読むそうです。テレビを観ていると韓国発祥の新しいエステ、みたいな感じで紹介されていました。
小顔になり顔が左右対称になるのだそうです。
手技の詳細はわかりませんが顔や首の筋肉をぐいぐい、という感じでほぐしていました。
骨の周囲の軟部組織を緩めてやれば関節は動きやすくなりますから(整体で矯正手技の前に手や機械で筋肉をほぐすのはこのため)きっと小顔にもなるし顔も左右対称になるのでしょう。効果についてうんぬんするほどにコルグンという手技については知りませんがこの点については間違いのないものと思います。
でも、左右対称の顔って見たことあります?
「何言ってるの。たいていの人の顔は左右対称でしょ?」残念ながら違います。ご自身でも女優さんの顔写真でもいいですから正面からのポートレイトのちょうど真ん中に手鏡を置いて右半分だけの顔、左半分だけの顔というのを作ってみてください。
「なんかヘンな顔。」そうです。元の顔と似てはいるけれど明らかにどこか変な顔になるはずです。これはどんな人の顔でやってみてもそうなります。
そう、顔は左右非対称が正常なのです。顔だけではなく手や足の長さもすべて人間は左右非対称になっているのです。
考えてみれば当然のことでニンゲンに限らずすべての生き物は地球という回転する球の上でバランスを保って生きているわけです。
ちょうど波に揺れる海藻のように私たちの体も地球の自転(、や宇宙のゆらぎ)にあわせて一定のリズムで揺らいでいるようなのです。
たとえば腰を傷めたとします。そのとき骨盤を調整して痛みが楽になるのは骨盤が左右まっすぐ対称になったからではなくて、何かの原因によって骨盤で妨げられていた揺らぎが回復したからではないか。
もちろん横になっている状態なら一時的に左右対称にはなるでしょう。でも左右対称であり続けることは意味がないし第一不可能です。
顔も身体も左右対称でなければならない、とクライアントを洗脳しておけば結構おいしい商売にはなるでしょうけれど。
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