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大阪市西淀川区にあるクラニオセイクラル専門の整骨院院長のきまぐれ日記

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柔道整復って何?

おそらくほとんどの柔道整復師はこの命題を考えながら日々の業務をこなし、酒を飲み、死んでゆくのだと思います。(そんなことないか)

よく聞かれるのが「柔道整復は東洋医学ですか?」という問いです。東洋医学と言うのは陰陽五行説に基づいた医学で鍼灸と湯液(漢方薬)が代表的なところです。残念ながらどちらも柔道整復師には扱えません。「目のツボを教えて。」とお尋ねをいただくこともあるのですが恥ずかしながらこれも知りません。「知らない」と言うと怪訝な顔をされるのですが柔道整復のカリキュラムの中にツボ(経穴)は出てきません。

最近よく言われるのが「民族医学」です。日本古来の柔術に由来する伝統医学、と言う位置づけです。確かにそういう一面もあるのかも知れませんが少なくとも養成学校で学ぶ手技には柔術由来のものはまれです。
骨折や脱臼についての知識もふつうの整形外科の教科書と同じような内容を学びます。

それなら柔道整復は西洋医学なのでしょうか。これは当の西洋医学(医師)から即座に「違う」と言われるでしょう。医師のもとで仕事をするのは楽しいですが(現在も定期的に医院でクラニオセイクラルを行っています)それはいわゆる西洋医学を補完する立場を認めていただいているからであり、医師を頂点とするヒエラルキーの中へ組み込まれたいという感覚とは違います。

一年ほど前のこと、大先輩にあたる先生の実技を拝見する機会がありました。私が生まれる前から柔道整復師であったその先生はこんなことを講義の途中でおっしゃいました。

「私らは、ヒポクラテスから続くナチュラル・セラピーの継承者なんや。」
 

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眠りについて(授業中は起きておくように)

セッション後、「ものすごく眠くなった。」といわれることがよくあります。もともとクラニオセイクラルは体を副交感神経優位(リラックスモード)へと導く療法なので当然といえば当然なのですが。だから、不眠症でお見えになるクライアントには本当に喜んでいただいてます。

ちょっと数日間、体調がよろしくなかったのですがこういうときはひたすら眠ります。足裏に光線療法を行い、あとは時間の許す限り眠ります。どんな治療を行っても、眠れていなければ効果は半減、あるいはそれ以下にしかなりません。

クライアントにも「眠れていますか?」と伺うことが多いのもそのためです。

セッションで体が楽になってもそれで無理を繰り返せば改善は見込めません。体を使いきってしまう、とかつての恩師がおっしゃっていたのですが変に無理のきく人の方がいったんこじれてしまうと大変です。大体はよくしたものでそこに至るまでに体が無理にでも眠ろうとします。「この間帰ってから、眠たくて眠たくて大変やったんよ。」とおっしゃる方の症状はたいていの場合、よくなってきています。

さて、毎年三月の第一日曜日は柔道整復師試験が行われます。そろそろ受け持ちの学生たちも目の色が変わってき始めているのですが家で遅くまで勉強しているせいか授業中にダウンする子が時折いてます。中には眠るまいと自分のほっぺたを鉛筆で突っついたりしていますが、ひどいときは顔に鉛筆が刺さったまま寝てしまう学生もいて、そこまで俺の授業は眠いか、と悲しくなることもあります。

夜は一定以上の時間眠ること。睡眠時間を削って(たとえば徹夜に近い状態で)勉強していても対して効率は上がりません。それよりは起きて授業を聞いていたほうがよほど効率よく受験勉強ができるのになぁ、と思う私でありました。 にほんブログ村 健康ブログへ

ビリーはどこへ行った

一時期ブームになった「ブートキャンプ」ですが最近はあまりコマーシャルを見ません。近所のジャスコにはまだDVDの在庫があるようですが。その代り似たようなエクササイズのDVDがちょこちょこテレビの深夜放送などで流れています。うたい文句は決まって「全米で人気沸騰!」とか「アメリカ、カナダ、日本で〇〇万人が熱狂!」とかいうものです。「熱狂」している人数と販売されているプログラムの数を掛け合わせてみるとアメリカの人口を超えてしまうのではないか、とさえ思われる勢いです。

さて、AというプログラムとBというプログラムの間にそれほどの差があるのか?というと正直?でありましょう。テレビで見る限りどれも大同小異で腰を回旋させる運動を主体にしているようです。そういう動きを続けてさえいればいずれはお腹もへこむでしょう。続ければ、ね。

世の中にスポーツの種類は多数ありますが一定以上のレベルに達した人でお腹のでっぱっている人はいません。要はどんな運動であれ、継続して行えば人の身体はシェイプアップされるものなのでしょう。別にアメリカで絶賛されている(?)プログラムでなくても同じことだと思います。(もちろん種目によって筋肉の付き方は変わるでしょうが)ダイエットに成功する秘訣は「どんな」運動をするかよりも「継続できる」運動を見つけることに尽きるのでしょう。

世間では健康雑誌が何種類も月刊で出されています。それどころか毎日日替わりで健康法を紹介しているテレビ番組もあります。「そんなにたくさんやせる方法があるものか。」、と笑うよりその中からずっと続けられる運動(健康食品でも)を見つけましょう。私は十日ほど前から「お腹ペタンコ体操」というのをインターネットのサイトで見つけて朝夕実行しています。 にほんブログ村 健康ブログへ

一大事(医療機関と治療院)

肋骨骨折、というのは整骨院でも普通に扱う傷病です。クラニオセイクラル専業になるまでは私も時々診る機会がありました。

「昨日酔っ払って転んだ時に脇腹をぶつけてからどうも痛い。」という患者さんが来ます。「息を吸ったり吐いたりすると痛い。」という訴えのときもあります。胸を前後から圧迫しても左右から圧迫しても肋骨の同じ場所が痛ければこの骨折を疑います。一本だけ露骨が折れているだけならばバストバンドという幅の広い布製の帯を巻きます。それで呼吸してみて痛みがなければその時点で近所の医院へいってレントゲン検査していただきます。整骨院で取り扱える範囲の骨折かどうか必ず医師の診断を仰がねばなりません。

大抵(というか肋骨骨折では私の経験した例では全例)そのまま当院で診させていただくことになります。肋骨はかご状になっているので一本だけ折れていても問題なくくっつきます。当院で治療するといっても、そのまま固定しておくだけなのですが。

そんなわけで肋骨骨折というのは比較的神経を使わずに取り組める骨折だったわけです。

ところが救急の現場で肋骨骨折というとずいぶん話が変わってきます。例えば交通事故で胸をハンドルで強打したときなど肋骨がまとめて何本も折れます。こうなると呼吸が障害されます。場合によっては肺が傷ついて空気が皮下に漏れてくることもあります。肋骨骨折は命にかかわる骨折、であるわけです。

だから同じ名前の付いた骨折でもケースによって随分と印象が違います。「肋骨骨折」という単語の響きは救急現場や大病院と、街のクリニックや(一緒にしては失礼かもしれませんが)整骨院では違ってくるでしょう。
なぜか、と言えば医療はまず命を守るためのものであるからです。

逆のパターンもあります。病院では「何ともありません。」と言われたのに痛みがある。どこの病院へ行っても同じことしか言われない。「異常ありません。」あんまり痛みを訴えると「しつこい」と怒られたりすることもあるのだそうです。(最近は病医院もキビシイ状況ですから気味悪いくらい優しいところの方が多いですかね)

これは医師が薄情なのでも痛みの原因が判っていないためでもありません。医療で問題となるのは「命にかかわる病気であるかどうか」です。「何ともありません」というのも「命にかかわる疾患ではありません」という意味だと考えれば合点が行くでしょう。

ひるがえって治療院です。整骨院をはじめとする治療院は「命にかかわる」病気を治すところではありません。むしろそのような疾患が疑われる場合、適切な医療機関を受診するように勧めることが義務です。それなら治療院の仕事は何か、と言えば「クライアントに機嫌よく過ごしてもらう」ことだと考えます。命には関わらないけれど不快な症状を治したり、病気そのものは治らなくともつらさを軽減したり、あるいは単にセッションの間嫌なことも辛いことも忘れてリラックスするだけでも十分に治療師の存在価値はあると思います。

医療を標榜される治療師は多いです。でも、もしそれが医師を頂点とするヒエラルキーの中での場所取り競争に汲々とすることならばつまらない職業ですよね。 にほんブログ村 健康ブログへ

試験に出るのは二割

今日は柔道整復師試験の対策講座、というのに呼んでいただきました。受験生相手に話をするのは実は治療師よりキャリアが長く二十年を超えます。教える対象は中学生の英語から大学受験生の現代文、そして現在の柔道整復理論と移り変わってはいますが。

いつでも言っているのが「試験に出るところは限られている。過去に出題された問題をきちんとやっておけばたいがいの試験には合格する。」ということです。世の中大体そんなもんで、重要な二割を押さえておけば物事の八割は解決します。これを発見者の名前をとって「パレートの法則」と言います。

勉強はしているのだけれど成績が伸びない、という人は満遍なく教科書や参考書を見ているだけで試験に出ないところに時間をかけています。全体を同じだけ勉強してるということは「試験に出る」箇所の四倍の時間を「試験に出ない」箇所の勉強にかけているわけでこれは効率悪いです。パレートはイタリアの経済学者ですので当然物事の効率を考えたのでしょう。効率よく物事を運ぶなら頻度の高い二割を押さえておけばいいわけです。

ところが、効率だけでは語れないものがあります。治療もそうですよね。誤解を恐れずに言えば治療や医療にも「パレートの法則」は当てはまります。医療機関のクライアントの八割は普通の処置で対応できるでしょう。整骨院でも同じ。ほっといても治る方もおられるかもしれません。(皮肉で言っているのではなく自然治癒という言葉があるのですよ。)でも、どこへいっても治らない方はいったいどうすればいいの、という話ですよね。

効率よく患者を診る、ビジネスとして治療を考えればそれで正解なのでしょう。難しい患者さんは追い返し、健康保険で手っ取り早く稼ぐのも効率、という面からとらえると正解でしょう。それでも私は「効率の悪い」治療に携わっていられることをありがたく思っています。
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かなや やすひろ
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性別:
男性
職業:
柔道整復師
自己紹介:
大阪市在住。医療系専門学校で教えるかたわら自宅兼のちっこい治療院でクラニオセイクラルのセッションを行う。好きなこと:講義すること、治療すること、飲むこと。嫌いなこと:お医者さんごっこ
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