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大阪市西淀川区にあるクラニオセイクラル専門の整骨院院長のきまぐれ日記

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医接連携

医師と柔道整復師(接骨院)が互いに協力してクライアントの治療に当たることを言います。一般に医師(特に整形外科)と柔道整復師は対立関係にあると考えられがちですが必ずしもそうではありません。柔道整復師に厳しい意見をお持ちの医師も多いですが好意的に見てくださる医師もまた多いです。個人的には柔道整復師として医師とかかわりをもって嫌な思いをしたことはほとんどありません。大変ありがたいことだと思っています。

さて、医接連携の話でした。柔道整復師が骨折や脱臼の患部に施術を行う場合、医師の同意が必要となります。医師が患者さんを診察して柔道整復師の施術で対応できるかどうか判断のうえ、柔道整復師が施術を行うわけです。

最近では骨折や脱臼の整復、固定は整形外科で行い、固定除去後の後療法を柔道整復師が受け持つパターンも多いようです。それぞれの得意を生かした役割分担、というわけです。

私はもう一つ別の形でも医接連携が可能だと思っています。ホームページにも書いてありますように私は一ヶ月に一度、広島にあります「ふじわら医院」さまでクラニオセイクラルの施術を行っています。院長の藤原英祐先生とご縁ができて今月で十二年になります。

もともと先生は泌尿器科の専門医(学会の指導医)なのですが代替医療や東洋医学にご造詣が深く、来院患者さんも泌尿器科だけではなく「どこへ行っても治らない」難病の患者さんがかなりの割合を占めます。そのような患者さんの中で一般の医療に加えて手技療法の適応と診断された方に施術をさせていただいてます。

おかげさまでなかなかに好評で、たくさんの方に喜ばれています。私にとっても手技療法の適応の広さと有効性に改めて驚かされることも多いです。

いわゆる西洋医学か手技療法か二者択一を迫るのではなく医療の中で手技療法が一つの選択肢として地歩を占めることができればいいのにな、と広島からの帰りの新幹線でいつも思います。

代替・補完医療と言えば「代替」の方が強調されることが多いですが「補完」に目を向ければ柔道整復師の仕事はまだまだあります。

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守秘義務はどうなった(奈良の事件について再び)

同じ話題について繰り返し書くのはどうかと思うのですが、奈良で高校生が自宅の放火して家族を死なせた事件についてもう一度書きます。この少年の精神鑑定をした医師が捜査資料をジャーナリストに渡したことが秘密漏示罪に問われて裁判になっています。医師が正当な理由なく業務上知りえた人の秘密を漏らせば、罪に問われることになっています。

この医師は、少年の精神鑑定を「学識経験者」として行ったもので医師の業務として行ったものではではない、と主張しています。また、少年に殺意がなかったことを取材を通して広く知らしめることが秘密漏示の「正当な理由」に当たる、とも主張しています。

これを読む限りこの医師は医師という職業を見くびっています。医師の資格がなければただのオヤジです。誰がそんなものに自分の秘密を話すでしょうか。医師でないものの精神鑑定が裁判の証拠になると本気で考えているのでしょうか。裁判上の戦略で言っているのでなければこの医師はただのお利口さんです。医師という資格への尊敬を、自分への尊敬と勘違いしてしまったのでしょう。

さて、これも以前に書きましたが医師が守秘義務を破ってもそれだけでは罰せられません。被害者の告訴があって、初めて罪に問われます。(親告罪といいます)だから、この事件でも被害者が告訴をしているわけです。

ところがどうでしょう。このことに触れたマスコミ報道は私の知る限り皆無です。取材源を示すことがマスコミの倫理に反するかどうか、という話題に終始しています。取材への公権力の介在を許した、と場違いなところで反省しているマスコミ人もいました。こちらも件の医師と同じおつむの構造なのでしょう。

人が一番関心があるのは自分自身、と言われますがこれはマスコミでも同じなのでしょう。勘違いした医師が自分の独善で法律違反をした、このことと取材源うんぬんは同列で語られるべきことでは決してありません。
私たちはマスコミの倫理がどうの、という話に惑わされて医師の人権侵害について何も知らされずにいます。

というよりマスコミはマスコミのために存在するのかも知れません。以前、クラスター爆弾の禁止運動を声高に訴えていた新聞社の記者が取材先の国でそのクラスター爆弾を(そうと知らずに)持って帰ろうとした事件がありました。スーツケースに入った爆弾が爆発して現地の人が巻き添えで亡くなったと記憶しています。

それでもその新聞は「ストップ!クラスター爆弾」というキャンペーンを張り続けました。

奈良の事件の医師は常識で考えて有罪だと思うのですが、そうなったらなったでマスコミはみんな揃って「取材への公権力の介入」を悲憤慷慨するのでしょうね。
 

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緊急避難

そろそろインフルエンザがはやり始めています。勤務先の専門学校でも数人が休んでいます。風邪をひいている学生はもっと多く、マスクをかけていたりせき込んだりしている子がそこここに見られます。

もちろん世間に風邪がはやっていることが一番の原因ですが彼らには事情があるのです。

受け持っている学生は三年生です。彼らは年末年始、ぶっ通しで勉強しています。なぜかと言えば卒業試験があり、そして三月の初めには柔道整復師の国家試験があるからです。

普段グータラしている子でもさすがに今の時期、勉強しています。文字通り寝る間も惜しんで。本当は適当に休んだ方が効率的なのですがそういうココロの余裕がないのでしょう。眠気に打ち勝って(私の授業中にはダウンする学生もいてますが)今夜も半分徹夜、みたいな勉強の仕方をしているのかも知れません。

いくら精神力で頑張っても、カラダの方には限界が来ます。学習というのは大変にエネルギーを使う作業ですからアタマが疲れます。そして神経の疲れは眠らなければ絶対にとれません。

本で読んだ話なのですがアメリカの精鋭部隊の兵隊さんに「眠ることを禁じる」実験を行ったところ何日も飲まず食わずで平気な彼らが日ならずしてバタバタと倒れて行ったそうです。

神経の疲れがある程度まで来ると無茶苦茶眠くなります。これを無視するとどうなるか。体のどこかが故障して動けなくなります。これは体を使いきってしまわないように、という体の防御反応だと習ったことがあります。風邪をひいて熱が出るのも(体力がなくなって、風邪のウイルスに感染した、というのが科学的には正しいのでしょうが)体が「このままではヤバい。」と自己防御のために行っていることのように思います。

だから熱があるときは思い切って一日二日寝てしまうのが本当は一番いいです。寝ている時も勉強が気になって布団の中で参考書なんかを見ているのが一番いけないことのように思います。

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DIYドクターズ

新聞を読んでいるとコラムに「DIYドクターズ」というのが載っていました。アメリカでは医療費が高いので保険に入っていない人は(日本のような国民皆保険ではない)ちょっとした病気なら薬を買ってきて自分で治す、そういう人たちをこう呼ぶのだそうです。自分で病気を診断して薬も自分で選ぶのでこういう言い方をするのだそうな。

日本では国民全員が何らかの健康保険に加入していますのでこういうことはありません。ただ、一部負担金(保険診療を受診したときに医療機関の受付で支払うお金)が徐々に上がってきて、以前ほど気軽に病院にかかれなくなってきている。特に背中が痛い、とか肩がこる、といった症状で整形外科のリハビリに通院していた人が通いにくい状況になってきました。

そういう高齢者はどこへ行ったのか。

専門学校の講義があるときは出勤が昼過ぎになりますので何か用足し、というときは勢い朝のうちになります。先日プリンタのインクを買いに近所の家電店へ行ったら、家庭用マッサージ機の体験コーナーに高齢者が集まっておられました。

あと、スーパーマーケットの一角などで家庭用の医療機器の「無料体験会」なるものをやっていることがあります。電気治療器を体験させてくれる、という触れ込みですが要は高齢者に高価な機械を売りつける商法です。
これもはやっていますねえ。うちの近所の会場なんか朝は行列ができていますもん。

こういうところで実際に機械を買う人はごくわずかでしょう。また,買ったとしても使い続ける人はさらにまれでしょう。そうしてその機械で腰痛なり肩こりなりが治った人となればほとんど皆無でありましょう。

それなら、高齢者たちは何を求めて「体験会場」に列を作るのでしょうか。洋の東西で「医療」に求められているものの違いを考えさせられます。
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終わりの始まり?

今度は京都で柔道整復師が逮捕されました。交通事故の保険金詐欺にかかわった容疑です。ちょっと予言?しておくならこの先同じような事件が雪崩をうったように報道されるでしょう。なぜなら世間が柔道整復師を、「そのようなもの」と認識し始めたからです。たとえは変ですが、髪の毛が伸びてきて散髪に行きたいな、と思った瞬間にやたら理髪店の看板が目に付くようになるのと同じ理屈で「よからぬことをする柔道整復師(整骨院)」に関する報道は急激に増え続けることでしょう。

柔道整復師の健康保険取り扱いも早晩消滅するでしょう。それが来年なのか三年先なのかは別にして。

柔道整復師の業務のうち、骨折、脱臼、打撲、ねん挫、挫傷の幹部への施術に健康保険が適用されるに至った経緯は、整形外科の医師が少なかった時代にその補完機能を期待されてのことでした。要は医師の代わりに柔道整復師がこれらのけがの治療にあたっていたわけで、それゆえの健康保険の取り扱いであったのです。

現在、街の至る所に整形外科のクリニックがあります。骨折や脱臼の治療に人手が足りない、ということはなさそうです。では、整骨院では何が行われているか。以前このブログで「柔道整復師は手技療法の専門家としての道を模索するべきだ。」という意のことを書きました。自分もそうありたいと精進しているつもりですし、開業の相談を受けてもそのようにお答えしています。ところが、現実はどうか。

以前、鍼灸の専門誌が柔道整復師の特集を組んだことがあります。そのとき、開業柔道整復師へのインタビューで「なぜ柔道整復師になりたいと思ったか?」という問いに対し、「電気を当ててチョコチョコ揉むだけでそこそこ儲かると思ったから。」と答えているのを読んでぶったまげた記憶があります。でも、現実はそんなもんでしょう。患者さんも慰安娯楽のためのリラクゼーションくらいにしか思っていない方が多いのではないでしょうか。

チェーン展開しているような大きな整骨院では「やまびこ掛け声」というのが推奨されているそうです。居酒屋チェーンなんかへ行くと表の方で店員さんが「いらっしゃいませ!」とお客に声をかける。それに呼応して店の奥でも「いらっしゃいませ!」と声をかけるあれです。大手のコンサル会社が言い出したようで、その会社のコンサルタントの治療院経営の本にもちゃんとこの「やまびこ掛け声」が載っています。莫迦にされているのが分からないほど、きょう日の柔道整復師はお利口さんなのでしょうか。

「新しい先生が入りました」という張り紙を貼っている整骨院を見たこともあります。「新人入店」って、それはフーゾクの広告やないの。

どんどん柔道整復という仕事が軽くなってゆき、人の体を預かる責任と誇りはどこかへ行ってしまう。この流れはでも、もう止まることはないでしょう。

 

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プロフィール
HN:
かなや やすひろ
HP:
性別:
男性
職業:
柔道整復師
自己紹介:
大阪市在住。医療系専門学校で教えるかたわら自宅兼のちっこい治療院でクラニオセイクラルのセッションを行う。好きなこと:講義すること、治療すること、飲むこと。嫌いなこと:お医者さんごっこ
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