宇宙人とほねつぎ
世間どころか与党内をも驚嘆させる言動の続く首相ですが、ご本人の言う通りで全く言動にブレはないのでしょう。
現状で求められているのは、ただ「首相であり続けること」につきます。どういう計算があるのかは想像もつきませんがそのことが次の選挙に有利である、とハトヤマさんを首相にした誰かが考えているということに違いありません。
政治家が有権者をどう見ているかは先日イギリスでブラウン首相が披露してくれましたが、有権者のほうだってどっこいで別に政治家を尊敬しているわけでもなければ政治的な信念を持っているわけでもない。まず真っ先に関心があるのは自分の生活でありましょう。
要は政治家と有権者の利害関係の最大公約数がその国の、あるいは自治体の政治の姿だということができます。自国の将来よりまず明日の生活を想うことは至極当然のことです。
ただし、です。無い袖は振れぬ、のことわざ通り国の経済が破綻してしまえばどうしようもない。これがたとえばギリシャなどでは現実のものとなっています。
さて、ひるがえって我らが柔道整復業界です。現在の保険取り扱いのかなりのウエートが(ことの善しあしは置いといて)慰安娯楽のマッサージまがいに使われていることは業界に身を置くものならばだれでも知っていることです。
これも先ほどの政治家と有権者の関係と同じで「保険で儲けたい」という思惑と「安くでマッサージを受けたい」という思惑とがうまくマッチした結果なのでしょう。ついでにいえば整形外科のリハビリテーションよりも安上がりで患者さんに満足してもらえる、という保険者側の思惑も絡んでいたことでしょう。
非常に残念なことにギリシャの経済のごとく、日本の健康保険制度は破たんにひんしています。先にあげたような形での整骨院とクライアントとの蜜月は間もなく終わりを告げることでしょう。
新たな蜜月関係が生まれるのならばそれは医療でカバーできない範囲を柔道整復師が受け持つ、という関係以外に多分ありえません。代替・補完医療というカテゴリーですね。
現政権は代替・補完医療に関心が深く、その中には柔道整復もちゃんと仲間入りをさせてもらっています。反対にいえばいくら柔道整復が学の構築がどうのこうのと言ったって医療の仲間には入れてもらえないということです。
願わくば代替・補完医療としての柔道整復を一人ひとりの柔道整復師がちょっとでもいいから考えますように。
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