手に職をつけませんか?
時折こういうチラシが新聞折り込みで入っています。よく読んでみるとカイロプラクティックや整体の「資格」取得の勧誘チラシです。
どんなところかな?とちょっと興味があったのでチラシに載っていた団体名を検索してみると、あまりよろしくない評判が載っています。
いくつかのサイトの内容を要約するとカイロプラクティックの団体とは名ばかりで、実は健康器具や健康食品のマルチ販売の組織である、ということのようです。
資格を取得するためには上級のセミナーを受講しなければならず、そのための条件として健康器具や健康食品を大量に購入しなければならない、というよくある話です。
チラシを見て、説明会に出かけた人に主催者は「間もなくカイロプラクティックは法制化されるので、今が資格取得のチャンス」みたいな勧誘の仕方をするのだそうです。そしてその「資格」を取得するのにかかる費用は何と500万円。
大量の健康食品の在庫を抱え、大枚をはたき、結局何にもならなかった、という体験談がゴマンと載っています。
カイロプラクティックが法制化されるのかどうかは他業種のことですのでコメントしかねますが似たような話を見聞きして「どうしようか」と迷っておられる方がおられるのならちょっと聞いておいて損のない話をしますね。
柔道整復師、とかはり師、きゅう師の国家資格を取得するのにかかる費用が大体500万円前後です。ほとんど同額の資金で厚生労働大臣免許の資格が得られるわけで、手に職をつけるのならこちらの方が圧倒的に有利でしょう。
いわゆる民間資格のスクールであれば費用はずっと低くで済みます。私がオステオパシーを習ったときの費用は全部で120万円くらいでした。(ただし私は国家資格を持たない方が民間資格のみで人の身体をさわることには賛成しません)
いずれにせよ「資格」をとったからと言って直ちに治療院を開設して大儲け、というわけにはいきません。
勉強には一定の時間が必要ですし(国家資格で3年以上)技術の向上にはそれ以上の時間が必要です。ほかにやることがないから、と手っ取り早い儲け話のつもりで治療師のマネをしても時間とお金の無駄にしかなりません。
もっともせっかく国家資格をとっても治療そっちのけで健康食品の販売に現を抜かすセンセイも少なからず存在しますが。
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