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接骨院やその他の治療院で「助手」とか「見習い」(院によって呼び名は違う)と呼ばれるスタッフがいます。彼らはどんな資格で何をする人なのか?
彼らの多くは柔道整復師の養成学校の学生です。かつて柔道整復師の教育制度がまだ存在していなかったころ(免許ではなく鑑札制度であった頃)は柔道整復師になろうとする者は、どこかの接骨院で一定期間修行することで資格試験を受けることができる、というシステムでした。
学校制度が敷かれてからも、かつての徒弟制度は存続を続けました。これを支えてきたのが養成学校の入学定員の少なさと、これを悪用した裏口入学の横行であることは以前に書きました。
現在は養成学校が増加して、志のあるものならだれでも養成学校に入学できるようになったのですが不思議なことに徒弟制度は残存しているようで、いまだに接骨院には養成学校の学生が様々な名目でスタッフとして在籍しています。
彼らが何をするのか?厚生省の時代から助手に許容されている行為については通達の類が何度も出ています。簡単に言ってしまえば湿布を貼ったり固定の際の添え木を支えたり、その程度のことです。
現在接骨院に通院している方ならご存知かと思いますが、助手さんの実際にやっている仕事はそれだけではありませんよねえ。たぶん大半の接骨院で無資格の学生に施術そのものをさせているでしょう。
「実際に見たことあるのか?」という反論が上がりそうですね。柔道整復師が読むような雑誌の(医道の日本なんか)求人欄を見れば学生の求人が軒並み並んでいます。添え木を当てたり湿布を貼ったりするのに何人も助手が必要なほど忙しい接骨院がそんなにあるとは思えないのですがねえ。
なんでそんなに学生を使いたがるのかと言えば、有資格者を使うよりはるかに安上がりだからです。
悲惨なのは専門学校を卒業したのに国家試験に不合格だった助手さんです。雇用する側の接骨院はスタッフが合格しようがするまいが知ったことではありませんから(無資格のスタッフに施術をさせるのは違法行為ですが)全然事情をくんではくれないでしょう。
国家試験に不合格だった助手さんのほうも現実を直視するのが怖いのか、何年も不合格を繰り返しながらずるずると現状に甘んじている例も少なくないそうです。
人件費を安く抑えられる経営者側と、中途半端なプライドを捨てきれない助手さんの利害が一致した、ということでしょうか。