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大阪市西淀川区にあるクラニオセイクラル専門の整骨院院長のきまぐれ日記

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古法(昔の脱臼整復法)

江戸時代の骨折や脱臼の整復法、というのに興味をもっていた時期がありました。

たとえば顎の関節の外れた患者さんが来院しました。現在であればゴム手袋をはめて口の中に指を入れて下顎骨をひょいとすくい上げるようにすると(うまくいけば)元に戻ります。これは「ヒポクラテス法」といって医聖ヒポクラテスが考案したとされる手技です。

江戸時代の日本では患者さんに木の枕をあてがい床に寝かせます。そのあと患者さんの緊張が緩んだのを見計らって術者は枕を蹴飛ばします。患者さんは床で頭をぶつけますがその時の衝撃で顎の関節が元に戻る、というのです。

一見乱暴なようですが実は現在のカイロプラクティックで使っている「ドロップテーブル」という矯正用のテーブルも同じ原理によるものです。

現在、中山清先生の「武医同術」というすごい本を読んでいてここにもかつて柔術家が行っていた顎関節脱臼の整復法が載っています。

患者を酒に酔わせておき、おもむろに辛子をかがせます。くしゃみをした拍子に脱臼が整復されるのだそうです。

「武医同術」がなぜすごい本なのかというと「古来、柔術家の手当て法であった」はずの柔道整復法がなぜ整形外科のダイジェストみたいなことになったのか、その理由と経緯が明確に書かれているからです。そうして柔道(柔術ではない)が接骨をどう見ていたか、ということなども明らかにされています。

この辺の内容についても追ってご紹介できればと思っています。
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ターゲット

今日は私立高校の入学試験日です、とニュースで言ってました。最寄りの駅近くにも高校があって試験が終わってほっとした顔の受験生がたくさん駅付近にいました。

みんな手に何か持っています。見てみるとケータイのパンフレットです。

うまいこと考えるもんですね。合格を機にケータイデビューという子や新しい機種をおねだりする子をターゲットに効果的なチラシのまき方ですよね。

私が大学入試を受けた時にも駅前通りにある餃子のチェーン店が無料試食券を配ったり受験予備校がチラシを配ったりしていました。

柔道整復師の国家試験会場付近でもいろんな業者さんがチラシを配っています。国家試験予備校や医療機械の会社やら賑やかなことです。

かつて教えていた専門学校の近くに病院がありました。その入り口付近で怪しげな健康食品のチラシをまいている人がいましたが何か不気味でした。

私がチラシをまくとしたらどこでまきましょうか?

国技はスポーツか(ジャンルの鬼っ子もいいもんですぜ)

国技がすごいことになっています。相撲ファンの方にすれば憂鬱な日々を送っておられることと思います。今から30年くらい前にはプロレスファンのワタシも同じような憂鬱をかこっていたわけでしかもその憂鬱はさらに深かった、のであります。

なんせ大阪府立体育館や大阪城ホールへ足を運びますと小学生くらいの子供がパンフレットに載っている「本日のカード」を見ながら試合の展開を友達と先読みしているわけですよ。

「上田が乱入してシンの反則負けやな」「これは両リン(両者リングアウトで引き分け)やな」みたいなことを言っていてそのことごとくが的中してしまう。

「真剣勝負」が売り物のUWFにしてみても「高田伸彦対ボブ・バックランド」の結末がピンフォールで決まるとはだれも思っていなかったわけです。

勝負がはじめから決まってるものを見て何が面白いん?とプロレスを観ない人たちからはよく言われました。
そういうニセのスポーツに興じる自分がなんか嫌だったし、でも面白いものはしょうがないよなあ、という屈折した日々を若き日のワタシは送っていたわけです。

でも「ジャンルの鬼っ子」という村松友覗のコトバを知って自分の気持ちに整理がつきました。

子供にでも展開がわかる状況にあってお金をとって見せる試合がつまらないはずがないじゃないですか。

もちろんプロレスの試合そのものがスポーツ的な意味において「真剣勝負」であったのかといえばそれは違うでしょう。

ただ、筋書き通りにやっているショーであっても見て楽しめるものにするためにはプロの技術が必要ですしそのためのトレーニングも必要でしょう。映画や舞台の演技だって同じことです。

もし、プロレスのルールで真剣に勝敗を競ったならばあんまり面白いもんじゃないでしょうね。

相撲だって同じことであれはスポーツではなく「神事」なのですからスポーツ的な勝敗のつけ方をする必要はないでしょう。格闘技として相撲をとらえてしまえば体格のごつい力士が勝つのは当然のことです。昨今の外国人力士の台頭はスポーツとしての相撲の究極の姿であるのでしょう。

でかいやつが力任せに勝つだけならそんなの当たり前のことで何のカタルシスも感じませんよね。

「お前と俺の違いは、ただお前にチャンスが多かっただけだ」という長州力の叫びはたとえ用意されていたセリフだったとしても私の胸の中に残っています。それは映画や小説によってもたらされた感動と同質のものなのかもしれません。でも、そんなことはどうでもいいことです。

考えてみれば柔道整復というのもジャンルの鬼っ子なわけで医療のようでそうではない、という微妙なスタンスが私としては気に入ってます。医療の現場で柔道整復が役立つ、というのと柔道整復が医療として認められるというのは言葉の上で似ているようでも意味合いは正反対です。

現に私も医療の現場でクライアントを拝見していますが、柔道整復が医療である必要を感じません。医療人とやらになりたいのであればハナからほかの資格を取得すればいいだけです。業界あげて柔道整復を医療の一環に入れてもらおうという運動をやっていますがエネルギーを向ける方向が外れていますよね。

スポーツを目指す相撲、医療を目指す柔道整復、どちらも面白みに欠けません?

100円ラーメン

TOMOと外に昼ご飯を食べに行きました。

以前から気になっていた中華料理店に行きました。近所にあったおいしい中華料理屋さんが店じまいしたので久しぶりの中華です。

排骨飯とラーメンのセットを頼んだのですが、ラーメンを一口食べて何か懐かしい感じがしました。記憶をたどってみると20年以上前に当時通っていた柔道整復の専門学校近くにあった「まるい飯店」の100円ラーメンと似たような味です。

「まるい飯店」では普通の醤油ラーメンが日常的に100円でした。20年前といってもこれはすごいことで、缶コーヒーと同じ値段でちゃんとしたラーメンが食べられるということは驚異的なことでありました。

普通に考えれば100円のラーメンは目玉商品であり、チャーハンとか天津版とか他のメニューと一緒に注文するべきものだったのでしょう。

ただ、当時の柔道整復学科の学生のほとんどは整骨院でタダ同然の給料でこき使われており、ひどい場合は月給一万円という待遇に甘んじている同級生もいました。

この辺の事情については以前書いたことがありますが当時は柔道整復科に入学する学生の大半がコネによる裏口入学で、そのためには紹介者の整骨院でお礼奉公に励まなければなりませんでした。

そういう事情を知ってか知らずか「まるい飯店」では100円ラーメンだけを頼む学生にも嫌な顔をしませんでした。

それだけでなくご主人は学生たちを「センセ」と呼んでいつも丁寧に接してくださいました。

時代は変わり柔道整復師の学校には志があればだれでも入学できるようになりました。昔みたいな無茶な条件で働かされる学生ももういないでしょう。(無資格の学生に施術をさせて保険の不正請求をする、という悪しき慣習はなくなりませんが)

「まるい飯店」どうなってるかな。

骨折防止パンツ

昼のワイドショーというのを時々見ます。

芸能ネタや政治についての話題が多いのですが健康がテーマになることもあります。

今日見ていると「転倒防止」の話をしていました。家の中で転倒しても思わぬ怪我をします。転んだときに手をつけば手首(橈骨遠位端:コーレス骨折)や肩のところ(上腕骨外科頸)尻もちをつけば背骨、と転倒は骨折のリスクを伴います。

さらに転んだときに太ももの外側(大腿骨大転子)をぶつけると足の付け根の骨折が起きることがあります。大腿骨頸部骨折、というのですがここが折れると場合によっては寝たきりになってしまいます。

番組でこの骨折を防ぐためのパンツ、というのを紹介していました。ふつうのおばちゃんパンツなのですが大転子のところにクッションが入っているのです。転倒してもこのクッションが転倒時のショックを吸収するので大丈夫、ということのようです。

実際には高齢者の骨折は骨粗鬆症がベースになっており軽い外力でも骨折が起きます。だからせっかくのパンツも効果を十分に発揮できるのかというと少し怪しいように思います。やっぱり骨折の予防には転倒防止が一番みたいです。

同じ番組で転倒の危険は「ぬかづけ」なのだそうです。「ぬ」れたところ(浴室など)、「か」いだん、かた「づけ」られていない部屋が転倒のリスクが高い、ということです。片づけの苦手な私としては耳が痛い話です。
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プロフィール
HN:
かなや やすひろ
HP:
性別:
男性
職業:
柔道整復師
自己紹介:
大阪市在住。医療系専門学校で教えるかたわら自宅兼のちっこい治療院でクラニオセイクラルのセッションを行う。好きなこと:講義すること、治療すること、飲むこと。嫌いなこと:お医者さんごっこ
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